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トクホと何が違う?注意点は…機能性表示食品とは

  • 食品の健康効果への関心は高い。健康食品コーナーには多くの商品が並ぶ
    食品の健康効果への関心は高い。健康食品コーナーには多くの商品が並ぶ

 論文などの科学的な根拠を示せば、国の審査なしに、健康への効用を表示できる食品表示の新たな仕組み「機能性表示食品制度」の商品が6月12日に発売された。販売拡大の大きなチャンスになると期待の声が上がる一方で、「根拠があいまいな届け出が多い」などとする指摘もある。

論文添えて消費者庁に届け出

 企業が販売の60日前までに科学的根拠を示した研究論文などを添えて消費者庁に届け出れば、国の審査なしで商品パッケージに「おなかの調子を整える」「内臓脂肪を減らす」など具体的な体の部位を挙げて健康効果を表示できる。同庁はホームページに詳細な届け出内容を公開しており、誰でも閲覧できる。

国の審査不要、低いハードル

  • 機能性表示食品の新パッケージについて検討する「はくばく」(山梨県富士川町)の社員
    機能性表示食品の新パッケージについて検討する「はくばく」(山梨県富士川町)の社員

 機能性表示食品と同様、機能性を表示できる食品には「特定保健用食品」(トクホ)と、サプリメントなどの「栄養機能食品」の2種類がある。

 トクホは、安全性や有効性について国の審査があり、審査に通れば「コレステロールへの吸収を抑える」といった、健康効果の表示ができる。商品には許可マークが付く。

 栄養機能食品は、ビタミンやミネラルなどが対象で、含有量など国の規格基準を満たせばよく、審査や届け出は必要ない。表示は「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」など、あらかじめ決められた表現だけが使える。

 トクホは、有効性や安全性を人を使って試験しなければならず、企業の臨床試験に多額の資金が必要となる。国への申請から審査、販売許可が下りるまでに2年程度かかり、商品化が限られていた。機能性表示食品は、業者が販売の60日前までに、科学的根拠を示す論文などを添えて消費者庁に届け出れば、国の審査なしに、効果を表示できるため、トクホよりも低いハードルで機能性の表示ができる。

例えばこんな表示

・「本品にはラクトフェリンが含まれるので、内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立ちます。」(ライオン)

・「本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています。」(キユーピー)

・「本品には食酢の主成分である酢酸が含まれます。酢酸には肥満気味の方の内臓脂肪を減少させる機能があることが報告されています。内臓脂肪が気になる方に適した食品です。」(ミツカン)

(消費者庁ホームページより、カッコ内は届け出企業)

「チェックが甘い」消費者団体から批判も

 科学的根拠の示し方については、消費者団体などから批判の声が上がっている。チェックの方法があいまいだからだ。

 表現内容が運用指針である程度は定められているものの、あくまで企業の自己責任で、国が「お墨付き」を与えるわけではない。主婦連合会(東京)は4月中旬、「国は健康被害のリスクを全面的に消費者に負わせている」と主張し、消費者庁に対して、情報収集体制の整備と公表、商品の表現の工夫などを求める意見書を提出した。

 また、同庁が受理したリコムの「蹴脂粒(しゅうしりゅう)」について、トクホの審査過程で安全性が確認できていない成分が使われていることが判明。同社は「人による試験で安全性は確認している。トクホとは別制度」とするが、同庁は「トクホの審査結果しだいで、届け出の撤回もありうる」と、早くも問題が浮上している。

 

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