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「中年の星」油井さん宇宙へ・まとめページ

 39歳で宇宙飛行士に転身し「中年の星」として注目を集める宇宙飛行士の油井亀美也(ゆい・きみや)さん(45)が国際宇宙ステーション(ISS)で約5か月間のミッションを終え、12月11日に地球へ帰還します。油井さんが読売新聞に寄せてくれた肉声や現地取材にあたる記者のブログ、関連記事をまとめました。


油井飛行士の宇宙便り

 ISSに滞在中の油井さんが、ISSでの生活や体験を読売新聞社に寄稿することになりました。12月まで宇宙に滞在する油井飛行士のメッセージを不定期に掲載します。

油井飛行士の宇宙便り(3)…帰還を前に思うこと

  • ISSの中でくつろいだ様子の油井さん(11月22日撮影、JAXA/NASA提供)
    ISSの中でくつろいだ様子の油井さん(11月22日撮影、JAXA/NASA提供)

 長い間夢見ていた宇宙飛行士としての仕事。数多くの困難を乗り越え、45歳にしてようやく叶かなえた夢です。そして、その長期滞在がまもなく終わろうとしています。私の滞在期間は142日と長期滞在としては比較的短いものでしたが、非常に充実したものでした。(2015年12月10日)→(記事へ)

油井飛行士の宇宙便り(2)…実験や整備、分刻みの日常

 皆さん、こんにちは。JAXA宇宙飛行士の油井亀美也です。前回に引き続き、ISSでの私の様子を紹介したいと思います。今回は実験や機材の整備作業等の日常の仕事内容について紹介します。(2015年12月02日)→(記事へ)

(1)宇宙船把持の大役、無心で

 皆さん、こんにちは。私は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士油井亀美也です。現在、私は国際宇宙ステーション(ISS)において、約5か月間の長期滞在中です。ISSでは、様々な実験や日々のメンテナンス作業など、とても忙しい毎日を送っています。(2015年10月30日)→(記事へ)

記者ブログ…油井さん宇宙へ

 油井さんが12月に地球に帰還するまでの間、宇宙担当の記者が、紙面で伝えきれない情報を紹介します。

挑戦は終わらない…油井さん宇宙へ(23・最終回)

  • 毛布を掛けられて、「冷たい風がとても心地いい」と語る油井さん
    毛布を掛けられて、「冷たい風がとても心地いい」と語る油井さん

 日本人宇宙飛行士としては4番目の長さとなる142日間の宇宙滞在を終え、中央アジア・カザフスタンの雪原に帰還した油井亀美也さん(45)。油井さんが国際宇宙ステーション(ISS)に向けて出発した7月から続けてきたこのブログも今回が最終回となります。(2015年12月25日)→(記事へ)


「お帰りなさい!」…油井さん宇宙へ(22)

  • 地球に帰還し、笑顔で手を振る油井さん
    地球に帰還し、笑顔で手を振る油井さん

 「宇宙も素晴らしいけど、地球も素晴らしい」

 中央アジア・カザフスタンで現地時間の11日午後7時12分頃、一面雪に覆われた草原地帯に、宇宙飛行士の油井亀美也さん(45)がソユーズ宇宙船で帰還しました。大勢のスタッフや報道陣が集まって騒然とする中、誰にでも聞こえるはっきりとした口調で油井さんが語った冒頭の言葉が、印象的でした。(2015年12月17日)→(記事へ)


宇宙飛行士を迎える街・カラガンダ…油井さん宇宙へ(21)

  • 宇宙船の帰還について報道陣に説明するロシア国防省の担当者(中央)
    宇宙船の帰還について報道陣に説明するロシア国防省の担当者(中央)

 油井亀美也さん(45)が中央アジア・カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から出発して約5か月。多くの任務を終え、いよいよ地球に帰還します。

 長期滞在した国際宇宙ステーション(ISS)から、ロシアの宇宙船ソユーズに乗り込み、本日11日夜、カザフスタンに帰ってきます。油井さんの帰還を取材するため、日本の報道陣もカザフスタンに入りました。(2015年12月11日)→(記事へ)


宇宙開発・次世代へのバトン……油井さん宇宙へ(20)

  • 子供たちにISSなどについて解説するJAXAの柳川さん(諏訪智史撮影)
    子供たちにISSなどについて解説するJAXAの柳川さん(諏訪智史撮影)

 日が暮れて辺りが真っ暗にもかかわらず、京都産業大学(京都市北区)のホールには、目を輝かせた子どもたちが次々と集まってきました。

 12月1日夜、国際宇宙ステーション(ISS)と、同大学、バンドー神戸青少年科学館(神戸市中央区)を衛星回線で結び、小中学生らと宇宙飛行士の油井亀美也さん(45)が交信するイベント(読売新聞社主催)を取材しました。(2015年12月09日)→(記事へ)

地上からISSを見てみよう!……油井さん宇宙へ(19)

  • 地上から撮影したISSの光跡(谷さん提供)
    地上から撮影したISSの光跡(谷さん提供)

 夜空を見上げると、ゆっくりと動く光の点。

 流れ星?それとも航空機?はたまたUFO?ふいに星空を見たとき、そんな光を見た人はいませんか?

 もしその光が、5分ほどかけてゆっくりと直進していたとしたら、それは宇宙飛行士・油井亀美也さん(45)が滞在している国際宇宙ステーション(ISS)かもしれません。最近は、天文ファンや写真愛好家だけでなく、帰宅途中などの際、夜空でISSを見ることを、ひそかな楽しみにしている人も多いそうです。(2015年11月18日)→(記事へ)

「JSC」で何度も訓練……油井さん宇宙へ(18)

  • 米ジョンソン宇宙センター(JSC)でロボットアームの操縦訓練を受ける油井亀美也さん(今年3月)
    米ジョンソン宇宙センター(JSC)でロボットアームの操縦訓練を受ける油井亀美也さん(今年3月)

 「宇宙にずっと住めたらよいのに」

 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の宇宙飛行士油井亀美也さん(45)は9月2日、ツイッターでつぶやきました。子供の頃から、ずっと宇宙飛行を夢見ていた油井さん。その夢が実現し、充実した日々を送っているようです。(2015年09月18日)→(記事へ)


秒速8キロのランデブー……油井さん宇宙へ(17)

  • 2012年にISSで船外活動を行った時の星出さん(JAXA、NASA提供)
    2012年にISSで船外活動を行った時の星出さん(JAXA、NASA提供)

 8月19日、鹿児島県の種子島宇宙センターから、油井亀美也宇宙飛行士(45)が滞在する国際宇宙ステーション(ISS)に、日本の無人補給船「こうのとり」5号機が打ち上げられました。油井さんは24日夜、ISSに近づく「こうのとり」をロボットアームで見事にキャッチ(キャプチャー)して、日本人宇宙飛行士として初めての大役を果たしました。(2015年09月11日)→(記事へ)


宇宙飛行士は約束を守る(16)

  • 宇宙飛行士になる試験に臨んだ一人一人の思い出を大切するために作られたアルバム
    宇宙飛行士になる試験に臨んだ一人一人の思い出を大切するために作られたアルバム

 宇宙飛行士――。華やかで、ごく限られた人しかなることができない職業です。日本人で宇宙飛行士になれたのは、この30年間でたったの12人。国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の油井亀美也さん(45)は6年半前、1000人近い競争をくぐり抜けて宇宙飛行士候補に選ばれ、小さい頃からの夢だった宇宙飛行を実現しました。

 しかし、その陰には夢破れた仲間たちの存在がありました。(2015年09月04日)→(記事へ)

和の三重奏が導いた補給成功(15)

  • ロボットアームでキャプチャーされたこうのとり(中央、NASAテレビより)
    ロボットアームでキャプチャーされたこうのとり(中央、NASAテレビより)

 国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームがターゲットを捕らえた瞬間、茨城県つくば市の宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)筑波宇宙センター内にある管制室に盛大な拍手がわき上がりました。

 日本の無人補給船「こうのとり」5号機を載せたH2Bロケットが、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられてから5日後。こうのとりは24日夜、油井亀美也さん(45)ら6人の宇宙飛行士が待つ高度400キロメートルのISSに到着し、食料、水、実験装置など5.5トンの物資を届けることに成功しました。(2015年08月28日)→(記事へ)

こうのとりが届けた夢(14)

  • 閃光を放ちながら打ち上がるH2Bロケット=久保敏郎撮影
    閃光を放ちながら打ち上がるH2Bロケット=久保敏郎撮影

 予定から3日遅れの出発でした。

 19日午後8時50分49秒、鹿児島県の種子島宇宙センターから大型ロケット「H2B」が、油井亀美也宇宙飛行士(45)が滞在する国際宇宙ステーション(ISS)に向けて、打ち上げられました。ロケットは、食料や実験機器など5・5トンの物資を積んだ日本の無人補給船「こうのとり」が搭載されています。

 私は今回、種子島で初めてロケットの打ち上げを取材しました。その様子を報告しましょう。(2015年08月21日)→(記事へ)

故郷への思いを歌声に(13)

  • ISSからの中継会見に臨んだ油井さん。県歌で美声も披露した=栗原怜里撮影
    ISSからの中継会見に臨んだ油井さん。県歌で美声も披露した=栗原怜里撮影

 8月11日夜、国際宇宙ステーション(ISS)と宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)東京事務所(東京都千代田区)を衛星回線で結んだ、宇宙飛行士の油井亀美也さん(45)の共同記者会見がありました。

 油井さんが長野県川上村の出身であることから、会見には長野県内の報道機関の記者も何人か来ていました。故郷への思いを問われた油井さんは、「やっぱりこの歌が頭に浮かんでくるんですね」と言いながら突然、美声を披露し始めました。(2015年08月14日)→(記事へ)

主人を待つ愛犬の名は?(12)

  • 油井家の愛犬「プルート」(油井さんのツイッターより)
    油井家の愛犬「プルート」(油井さんのツイッターより)

 今回は「冥王星」にまつわる話です。7月14日、地球から48億キロメートル離れた冥王星に米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニューホライズンズ」が最接近し、鮮明な冥王星の画像を私たちに届けてくれました。
 当時、カザフスタンにいた油井亀美也宇宙飛行士(45)は同じ日の簡易投稿サイト・ツイッターで「私も、(冥王星への)最接近時の写真を見るのがとても楽しみです!」とつぶやいていました。(2015年08月12日)→(記事へ)

「補欠」から目指す夢(11)

  • 日本のISS実験棟「きぼう」の模型を前に、笑顔を見せる金井さん(2009年9月8日)=佐々木紀明撮影
    日本のISS実験棟「きぼう」の模型を前に、笑顔を見せる金井さん(2009年9月8日)=佐々木紀明撮影

 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する油井亀美也さん(45)と同じ2009年に日本人宇宙飛行士候補に選ばれた「同期生」には、大西卓哉さん(39)と、金井宣茂(のりしげ)さん(38)がいます。

 前回のコラムでは冨山記者が、来年6月からISSに滞在する予定の大西さんについて紹介しました。今回は残る1人の宇宙飛行士、元海上自衛隊1等海尉の金井さんについて、紹介しましょう。(2015年08月10日)→(記事へ)

大西さん、空から宙(そら)へ(10)

  • 下村文部科学相を表敬訪問した大西さん(2015年7月7日)=池谷美帆撮影
    下村文部科学相を表敬訪問した大西さん(2015年7月7日)=池谷美帆撮影

 七夕の7月7日、宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)の宇宙飛行士・大西卓哉さん(39)が下村文部科学相を表敬訪問しました。青いJAXAの宇宙飛行士の制服を身にまとい、相手をまっすぐに見てよどみなく答える姿は、さっそうとしていました。(2015年08月05日)→(記事へ)

宇宙協力、その希有な時代(9)

  • 国際宇宙ステーションに到着し、家族との交信で手を振る油井さん(左)(NASAテレビから)
    国際宇宙ステーションに到着し、家族との交信で手を振る油井さん(左)(NASAテレビから)

 ハッチオープン。日本時間の23日午後1時56分、国際宇宙ステーション(ISS)とソユーズ宇宙船をつなぐ扉(ハッチ)が、開きました。

 当初の予定より30分遅れたのは、ISSと宇宙船の気圧をそろえる調整のためだったそうです。新聞社にとっては夕刊発行の締め切りにかかる時間帯です。東京都内の本社で期待と焦りの気持ちを抑えながら、米航空宇宙局(NASA)のインターネット中継を見守りました。(2015年07月29日)→(記事へ)

打ち上げの迫力を撮る(8)

  • 魚眼レンズを使ってとらえたソユーズロケットの軌跡
    魚眼レンズを使ってとらえたソユーズロケットの軌跡

 カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で23日、油井さんの乗ったソユーズロケット打ち上げの撮影取材を無事に終え、25日に日本に帰国しました。打ち上げ時の迫力ある写真は、紙面やネットでも掲載されましたが、今回はロケット打ち上げの撮影取材について、お話ししましょう。

 打ち上げの撮影にあたっては事前に予定表を入念にチェックしました。チャンスを絶対に逃さないよう準備しなければなりません。今回のロケット打ち上げの撮影には、カメラ4台を用意して臨みました。(2015年07月27日)→(記事へ)

おちゃめなスーパーマン(7)

  • 打ち上げに向け、米露の飛行士とともに滞在先のホテルを出る油井さん
    打ち上げに向け、米露の飛行士とともに滞在先のホテルを出る油井さん

 カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からISSへと飛び立った油井さん。2009年に宇宙飛行士候補者になってから6年、ついに約5か月に及ぶ宇宙での長期滞在が始まりました。現地取材の最終回は、油井さんの旅立ち前後の様子をお伝えします。

 油井さんが滞在先の「コスモノートホテル」を出発したのは、打ち上げの6時間前。軽快な音楽が流れる中、米国・ロシアの飛行士2人と共に、ブルースーツ姿で登場しました。家族らが見守る中、バスの前でいったん立ち止まった油井さんは、「頑張ります」と力強く宣言。バスに乗り込んだ後も両手でハートのマークを作り、声援に応えていました。(2015年07月24日)→(記事へ)

閃光と地響きがかなえた夢(6)

  • 油井さんを乗せたソユーズ宇宙船は23日午前3時2分(現地時間)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズロケットで打ち上がった
    油井さんを乗せたソユーズ宇宙船は23日午前3時2分(現地時間)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズロケットで打ち上がった

 その瞬間が、やって来ました。

 現地時間の23日未明、中央アジア・カザフスタンのバイコヌール宇宙基地です。宇宙飛行士の油井亀美也さんが搭乗するソユーズロケットが起立した発射台を、約1キロメートル離れた屋外の見学場から取材しました。

 見学場では、日本の打ち上げでおなじみのカウントダウンの放送がありません。時計を気にしながら、徐々に高まる緊張感を抑えます。予定時刻の午前3時2分、全長49メートルの巨大ロケットが、轟音(ごうおん)と共に底部から火を噴き上げました。(2015年07月23日)→(記事へ)

実直さ、自信、そして強い絆(5)

  • 記念撮影した6人の宇宙飛行士。左から3人目が油井さん。左側3人が今回ISSに向かうメンバーで、右側3人が交代要員
    記念撮影した6人の宇宙飛行士。左から3人目が油井さん。左側3人が今回ISSに向かうメンバーで、右側3人が交代要員

 

 油井亀美也宇宙飛行士のISS出発まで、あと2日に迫った21日夜。バイコヌール市内のホテルで、油井さんと米国、ロシアの宇宙飛行士らが、打ち上げ前の最後の記者会見に臨みました。

 会見は当初、夕方の午後6時(日本時間午後9時)に始まる予定でした。ところが当日の昼になり、宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)の担当者が日本の報道陣に「2時間遅れます」と伝えてきました。理由は、ロシア宇宙庁のコマロフ長官が乗る飛行機が遅れてしまい、会見前に打ち上げを最終判断する会議の時間も後ろ倒しに変更されたためだそうです。新聞は翌日朝刊の締め切り時間があるため、本音を言えば早く開いてほしいのですが、こればかりは待つしかありません。(2015年07月22日)→(記事へ)
 

ロシア流のおもてなし(4)

  • 機内食が座席テーブルをはみ出す。手前中央の皿にはウナギのかば焼き風のおかずも
    機内食が座席テーブルをはみ出す。手前中央の皿にはウナギのかば焼き風のおかずも

 あす23日に宇宙へ出発する油井亀美也さんが搭乗するソユーズロケットの打ち上げをカメラマンとして取材するため、科学部の伊藤崇記者と共に、日本から中央アジア・カザフスタンのバイコヌール宇宙基地に来ています。今回は宇宙の話から少し離れて、モスクワからバイコヌールまでの道中の体験について、撮影した写真と共にご紹介しましょう。

 JAXAの事前の説明によると、モスクワから報道陣などが乗り込んでバイコヌール宇宙基地に向かう飛行機は、米航空宇宙局(NASA)のチャーター機で、約3時間のフライトの予定です。19日の朝早くにモスクワ市内のホテルを出発し、郊外にあるドモジェドボ国際空港に向かいました。(2015年07月22日)→(記事へ)


青空、陽光、大地、巨大ロケット(3)

  • 油井さんの父親はソユーズの運搬作業を見守り、息子にエールを送った
    油井さんの父親はソユーズの運搬作業を見守り、息子にエールを送った

 モスクワから飛行機で約3時間。19日午後、油井亀美也宇宙飛行士がソユーズ宇宙船で飛び立つ中央アジア・カザフスタンのバイコヌール宇宙基地内の空港に到着しました。

 タラップを降りると、あたりは見渡す限りの乾燥した砂漠です。はるか遠くに、ぽつんとロケットの発射台が見えました。最新鋭の宇宙基地があるとはにわかに信じられないほど、荒涼とした風景です。(2015年7月21日)→(記事へ)
 

モスクワで触れた宇宙開発の歴史(2)

  • 展示物が所狭しと並ぶ「宇宙飛行士記念博物館」
    展示物が所狭しと並ぶ「宇宙飛行士記念博物館」

 国際宇宙ステーション(ISS)へ23日に出発する油井亀美也さんの打ち上げを取材するため、日本時間の17日夜、経由地のモスクワに到着しました。

 ロシア(旧ソ連)は人類初の宇宙飛行を成し遂げた国であり、米ソ冷戦の時代から、世界の宇宙開発を先導してきた国です。現地時間の18日夜に米航空宇宙局(NASA)などの事前説明が開かれましたが、それまでの時間を利用して宇宙開発史の一端に触れようと、モスクワ市内にある「宇宙飛行士記念博物館」に足を運びました。(2015年7月19日)→(記事へ)
 →動画「モスクワで触れた宇宙開発の歴史」はこちら

信州の高原で育まれた少年の夢(1)

  • レタスの出荷作業を手伝う少年時代の油井さん(ご家族提供)
    レタスの出荷作業を手伝う少年時代の油井さん(ご家族提供)

 2009年、長年の夢だった宇宙飛行士候補に選ばれた元航空自衛隊パイロットの油井さん。選抜時の39歳という年齢は、過去最年長でした。油井さんが宇宙飛行士を目指すきっかけとなったのが、生まれ故郷・長野県川上村で見ていた満天の星々。油井さんの原点を訪ねようと、今年1月、川上村に向かいました。

 新幹線のJR佐久平駅(長野県佐久市)から、車で1時間半。標高1000mを超える高原、群馬・埼玉・山梨の県境にある川上村は、千曲川(信濃川)の源流が流れる自然豊かな土地で、日本一のレタス産地でもあります。(2015年7月17日)→(記事へ)

油井さんってどんな人?

  • 今年1月に記者会見したときの油井さん
    今年1月に記者会見したときの油井さん

 「カメのように一歩一歩、目標を定めて地道に頑張るのがモットー」。油井亀美也さんは東京都内で1月に開かれた記者会見で、名前にある「亀」を引き合いに、自らの信条を語った。

 油井さんは長野県川上村で生まれた。高原レタス農家の父(78)に、山まで車で送り届けてもらい、天体望遠鏡で一晩中星空を眺め、天文学者や宇宙飛行士になる夢を育んだ。

 中学時代の同級生の由井崇之さん(45)は「『火星にコケを生やせれば人類が住めるようになるかも』と目を輝かせていた」と話す。

 しかし、力試しのつもりで受験した防衛大学校に合格し、両親から「入学して」と懇願された。油井さんは、「夢を叶える自信があっただけに、入学が決まった時は泣いた」という。勉強や訓練に打ち込めなかった油井さんを、同部屋だった先輩が激励した。「何をしたらいいかわからない時も今やるべきことを頑張れ。そうすればお前の知らない所で将来の道が広がっていく」

 奮い立った油井さんは努力を重ね、卒業後は航空自衛隊に入隊。戦闘機のパイロットになり、その中でも精鋭ぞろいの「テストパイロット」を務めた。

 夢の扉が開かれたのは2009年。JAXAが10年ぶりに宇宙飛行士候補者を募集し、963人の応募者から、過去最年長の39歳で選抜された。

 JAXAが制作した油井さん用のマークには、カメの甲羅に月や火星が輝く。遅咲きのISS任務の先に、月や火星を探査する夢があるからだ。「今は、やるべきことを一つ一つやっていけば、目標に届くと信じている」(2015年7月19日)


<油井さんのツイッター>