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築地市場の豊洲移転問題…小池都知事が基本方針発表

 東京・築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題で、小池百合子都知事は20日午後、市場を豊洲市場へいったん移した上で築地を再整備し、再び築地へ戻すという基本方針を発表しました。都庁での記者会見で、「築地の伝統やブランド守り、将来に負の遺産を残してはならない」と述べました。これまでの経緯をまとめました。

  • 記者会見で築地市場の豊洲移転や築地の再開発などを表明する東京都の小池知事(20日午後3時55分、都庁で)=片岡航希撮影
    記者会見で築地市場の豊洲移転や築地の再開発などを表明する東京都の小池知事(20日午後3時55分、都庁で)=片岡航希撮影

市場は一度豊洲に、築地再整備し5年後「両立」(6月20日)

  • 記者会見で築地市場の豊洲移転や築地の再開発などを表明する東京都の小池知事(20日午後3時48分、都庁で)=片岡航希撮影
    記者会見で築地市場の豊洲移転や築地の再開発などを表明する東京都の小池知事(20日午後3時48分、都庁で)=片岡航希撮影

 小池百合子都知事は20日、記者会見を開き、豊洲に移転した上で5年後をめどに築地市場跡地を再開発し、市場機能を持たせる方針を表明した。都議選告示(23日)を前に、都政最大の懸案である市場問題に一定の方向性を打ち出した形だが、実現に向けた課題も残る。

 小池知事は会見で、市場のあり方について「築地ブランドをさらに育てていくべきだ」とする一方、「営業しながら築地を改修する案は現実的に厳しい」と述べ、追加の土壌対策を講じた上でいったん豊洲へ移転するとした。移転時期は明言しなかったが、市場の繁忙期などを考慮すると早くて来年5月頃とみられる。

 また、築地の建物は豊洲移転後に解体。2020年東京五輪・パラリンピックまでに都心と競技会場や選手村などを結ぶ「環状2号線」を開通させ、大会中は輸送用バスなどの駐車場としても利用するとした。

「移転・残留両派にいい顔」…自民が小池案警戒

 23日告示の東京都議選で小池氏側と対決する自民党は「移転派、残留派両方にいい顔をする案だ」として警戒している。一方、公明党や民進党からは小池案を評価する声が上がった。

 自民党東京都連会長の下村博文幹事長代行は20日、記者団に、「自民党は早く移転すべきだと主張しており、やっと決めたのは良かった」と語った。一方で、「(移転延期の間に生じた)税金の無駄遣いをどう解決するのか示していただきたい」と指摘。築地市場の再開発案についても、「税金をかけないでやれるのかが見えない。それを明らかにしないと、構想が正しいか都民は判断が付かない」と小池氏に注文を付けた。

小池都知事の会見の動画

「約束守れていない」小池知事が築地業者に謝罪(6月17日)

  • 築地市場業者からの意見聴取の冒頭、謝罪する小池知事(17日午後、東京都中央区の築地市場で)=中村光一撮影
    築地市場業者からの意見聴取の冒頭、謝罪する小池知事(17日午後、東京都中央区の築地市場で)=中村光一撮影

 小池百合子都知事は17日、同市場を訪れ、移転先となる豊洲市場(江東区)の土壌汚染対策が不十分だったとして業者に謝罪した。小池知事は、水産卸売業者や水産仲卸業者など約150人が集まった市場の講堂で、「残念ながら(有害物質を環境基準以下にする)無害化が達成されていないのは事実。皆様との約束を現時点で守れていないことについて、都知事としておわびを申し上げる」と述べ、頭を下げた。

 都は豊洲市場開場の条件として、2010年3月の都議会で、「土壌が無害化され、安全な状態になっていることが前提」と説明。11年2月にも、「無害化とは、土壌はもちろん地下水中の汚染も環境基準以下になること」と強調していた。

浜渦元副知事ら証言、偽証と認定(5月31日)

 議会百条委員会は31日、豊洲用地の地権者だった東京ガスと交渉した浜渦武生(はまうずたけお)・元副知事(69)と、部下の赤星経昭・元政策報道室理事(71)の証人喚問での証言を偽証と認定した。6月1日開会の都議会で、刑事告発の議決を求める。

 百条委は、浜渦氏が〈1〉都と東京ガスが2001年7月、土地売買に向けた基本合意締結後の関与を否定した〈2〉基本合意後に結んだ、東京ガスに対して土壌汚染が残る処理方法を認めた「確認書」を知らないと証言した〈3〉03年5月に都幹部が浜渦氏に指示を仰いだメモに関してやりとりを否定した――の3点を偽証と認定。赤星氏については、確認書を「知らない」と証言したことなどを偽証とした。

 公明党、民進党系の東京改革議員団、共産党、都民ファーストの会、生活者ネットワークの5会派が賛成する一方、自民党は「10年以上前の記憶に基づいた証言の一部だけを取り上げ、偽証とするのは無理がある」と反対した。赤星氏は読売新聞の取材に「確認書が結ばれた当時は別の部署に異動していた。極めて理不尽で納得いかない」と話した。

「偽証でない」浜渦氏反論、再喚問も応じる意向(4月10日)

  • 記者会見する浜渦元副知事(10日午後2時30分、都庁で)=若杉和希撮影
    記者会見する浜渦元副知事(10日午後2時30分、都庁で)=若杉和希撮影

 築地市場の移転先に決まった経緯を調査している都議会の百条委員会から、偽証認定される可能性が高まっている浜渦(はまうず)武生(たけお)元副知事(69)が10日、都庁で記者会見した。

 浜渦氏は「偽証ではない」と反論し、再喚問があれば応じる意向を示した。(2017年4月10日)

築地を移転せず改修なら7年734億円(4月9日)

  • 市場問題プロジェクトチームが検討する築地市場改修計画の完成イメージ
    市場問題プロジェクトチームが検討する築地市場改修計画の完成イメージ

 移転するかどうかが焦点となっている築地市場について、都の「市場問題プロジェクトチーム(PT)」の小島敏郎座長(弁護士)は8日、移転させず、市場施設を改修する場合の計画案を市場業者に示した。改修の総事業費は734億円。検討をさらに重ねた上で、5月に小池百合子知事へ提出する報告書に盛り込む。

浜渦氏の偽証、豊洲百条委が認定へ(4月6日)

 都議会の百条委員会で、元副知事の浜渦(はまうず)武生(たけお)氏の偽証が認定される見通しとなった。一方、浜渦氏は5日、読売新聞の取材に「偽証はしていない」と語り、10日に記者会見を開いて説明する考えを明らかにした。

 浜渦氏は、都と東京ガスが、市場移転に協力することに基本合意した2001年7月当時の都側の交渉責任者で、3月19日に百条委で証人喚問を受けた。浜渦氏は「担当は基本合意までで、そこから先は一切触っていない」と証言し、基本合意後に都が同社と結んだ土壌汚染対策に関する合意事項の存在は「知らない」と主張していた。

元都幹部らの証人喚問…「知らない」繰り返す(4月5日)

 都議会の百条委員会が4月4日に開かれ、豊洲地区の地権者だった東京ガスとの交渉に携わった元都幹部3人の証人喚問が行われた。しかし、都が東京ガス側に、限定的な土壌汚染対策を認めた理由については「関知していない」「知らない」と繰り返し、真相解明は進まなかった。一方、都議からは、浜渦元副知事が3月19日にした証言に対し、「事実と異なる」として偽証を指摘する意見が相次いだ。

 この日、証言したのは、元知事本局長の前川燿男(あきお)・練馬区長、元政策報道室理事の赤星経昭(つねあき)氏、元知事本部部長の野村寛氏。都と同社が結んだ土地売買契約時に、東京ガスが追加の土壌汚染対策費を負担しない「瑕疵担保責任の免除」が盛り込まれるきっかけとなった2001年7月の「確認書」が、どのような経緯で締結されたのかについて、解明に期待がかかった。

石原氏、責任認めるも「逆らいようがなかった」(3月20日)

 都議会の百条委員会は3月20日、豊洲地区への移転を決定した石原慎太郎元都知事(84)の証人喚問を行った。石原氏は、「行政(組織)のピラミッドの頂点にいた私が、全体の総意として決裁した」とトップとしての責任を認めた。ただ、移転先が豊洲地区になったのは「都庁全体の大きな流れがあり、逆らいようがなかった」と述べた。

豊洲百条委で浜渦氏「水面下交渉、東ガス提案」(3月19日)

  • 百条委員会で答弁する元副知事の浜渦武生氏(19日午後5時15分、東京都議会議事堂で)
    百条委員会で答弁する元副知事の浜渦武生氏(19日午後5時15分、東京都議会議事堂で)

 都議会の百条委員会は19日、豊洲の用地の所有者だった東京ガスとの交渉を担当した当時の副知事、浜渦(はまうず)武生(たけお)氏(69)を証人喚問した。浜渦氏は、同社との間で行われた「水面下交渉」について、「水面下という言葉は東京ガスから提案があった」と証言。都と同社の担当者間で結ばれ、同社が行う土壌汚染対策の範囲を限定することを認めた「確認書」については「全く知らない」と繰り返した。

豊洲「科学的には安全」…都の専門家会議が評価(3月19日)

 豊洲市場の安全性について検討している都の専門家会議が19日に開かれ、同市場の地下水から環境基準の100倍のベンゼンが検出されたとする再調査結果が公表された。

東京ガス負担免除「私が決裁」…岡田元市場長(3月18日)

  • 証人喚問で答弁する福永正通・元東京都副知事(左、右は大矢実・元東京都中央卸売市場長)(3月11日)
    証人喚問で答弁する福永正通・元東京都副知事(左、右は大矢実・元東京都中央卸売市場長)(3月11日)

 都議会の百条委員会は18日、2003~12年に都中央卸売市場長を務めた4人を証人喚問した。11年3月に都と東京ガスが結んだ土地売買契約で、東京ガスに新たな土壌汚染対策費用を負担させない「瑕疵(かし)担保責任の免除」が盛り込まれた理由を、当時市場長だった岡田至氏は「要求をのまなければ永遠に合意できないと考えた」と説明した。

豊洲用地売却、安全宣言と引き換えか(3月12日)

 築地市場の豊洲市場への移転問題を調査する都議会の百条委員会で11日、証人喚問が始まった。質疑の中で、交渉役だった浜渦武生元副知事と東京ガスによる「水面下の交渉」の一端が判明。豊洲地区の土壌汚染について都が「安全宣言」することと引き換えに、土地の売却を同社に迫ったとみられるメモが明らかにされた。

瑕疵担保責任の免責「知らなかった」(3月3日)

  • 記者の質問に答える石原氏(3月3日、日本記者クラブで)
    記者の質問に答える石原氏(3月3日、日本記者クラブで)

 築地市場から豊洲市場への移転問題で、都が移転先を決めた当時、都知事だった石原氏は3日午後、都内で記者会見を開いた。

 土壌汚染が判明していた東京ガスの工場跡地を移転先に決めたことについて、「裁可した最高責任者であることを認める」としつつも、「担当局や専門家、議会も含めて議論し、総意として上がってきたことを承諾しただけだ」と述べた。

 また、2011年3月に土地売買の契約を結んだ際、東京ガスがさらなる土壌汚染対策費を負担しないという「瑕疵担保責任の免責」が盛り込まれたことについては、「これまで知らなかった。報告も相談も受けていない」との認識を話した。

 一方、豊洲市場の安全性については「まったく安全で、今すぐ移転すべきだ。小池百合子知事には(移転しない)不作為の責任がある」と語気を強めた。(17年3月3日)

都議会は徹底追及の構え(3月4日)

 「部下に任せていた」「記憶にない」といった説明を3日の記者会見で繰り返した石原氏。20日に石原氏の証人喚問を予定している都議会の百条委員会のメンバーは、「説明不十分だ」として、徹底追及する構えだ。

 自民党の舟坂誓生都議は「これまでの報道を超える内容は出てこなかった。百条委では、もっと都民に分かりやすい答弁を求めたい」と語り、民進党系の東京改革の酒井大史都議も「石原氏は責任を否定したが、あきれた。知事の立場にいながら部下に詳しい報告を求めなかったのなら、石原氏こそ不作為だったのではないか」と批判した。

石原氏、小池都知事に「法的手続きを検討」(3月8日)

 石原氏は7日、築地市場の豊洲市場への移転延期を決めた小池百合子知事に対し、法的手続きを検討していることを明らかにした。関係者によると、移転延期で都が支出することになった業者への補償金や、豊洲市場の維持管理費などの返還を求める住民監査請求や住民訴訟を想定しているという。

【動画】

3月20日に開かれた元知事・石原慎太郎氏の証人喚問