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朴槿恵大統領が罷免~どうなる韓国?

 韓国の憲法裁判所は10日午前、朴槿恵(パククネ)大統領の罷免の是非を判断する弾劾審判の決定内容を宣告しました。朴氏は罷免となり、60日以内に大統領選が行われます。友人の崔順実(チェスンシル)氏らの国政介入に始まった一連の問題は、大韓民国政府樹立以来初めて、現職の大統領が罷免されるまでとなりました。一連の流れをまとめました。

韓国大統領選、5月9日投開票

 韓国政府は15日の臨時閣議で、朴氏の罷免を受けて行われる大統領選の投開票日を、5月9日とすることを決めた。各党は候補者選びを本格化させており、4月上旬には大統領選の構図が固まる見通しだ。世論調査では、左派「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)前代表がリードしている。同党は今月27日から各地域で予備選を行い、早ければ4月3日に候補者が決まる。(→記事へ)(2017年3月15日)

韓国検察、朴氏聴取へ21日出頭を要請

 崔氏の国政介入事件を捜査している検察の特別捜査本部は15日、朴氏の事情聴取を21日に行う方針を決め、同日午前9時半に検察庁舎に出頭するよう弁護団を通じ朴氏に要請した。朴氏が応じない場合、逮捕などの強制捜査が行われる可能性もある。(→記事へ)(17年3月15日)

朴氏、大統領公邸を退去「真実は必ず明らかに」

  • 「朴槿恵を拘束せよ」と書かれた紙を掲げ、朴氏の逮捕を訴える集会の参加者たち(11日、ソウル市内で)
    「朴槿恵を拘束せよ」と書かれた紙を掲げ、朴氏の逮捕を訴える集会の参加者たち(11日、ソウル市内で)

 韓国の憲法裁判所の罷免決定を受けた朴氏は12日夜、大統領公邸を退去しソウル市江南区の私邸に到着した。朴氏は元大統領府報道官を通じて「最後まで使命を果たせず申し訳なく思う。時間がかかるだろうが真実は必ず明らかになると信じている」との声明を発表した。(2017年3月12日)

市民気勢「朴氏拘束を」…支持者は弾劾無効訴え

  • 韓国国旗を振りかざして弾劾の無効を訴える朴氏の支持者たち(11日、ソウル市内で)
    韓国国旗を振りかざして弾劾の無効を訴える朴氏の支持者たち(11日、ソウル市内で)

 朴氏の罷免から一夜明けた11日、ソウル市中心部の広場で弾劾を求めてきた市民の勝利集会が開かれた。数千人のデモ隊は「弾劾は始まりに過ぎない。朴槿恵を拘束しろ」と気勢を上げた。集会後には、朴氏が居残る大統領府近くまで行進した。その数百メートル先では、中高年層を中心とした朴氏の支持者も集会を開き、「法治は終わった」と叫んで弾劾無効を訴えた。(17年3月11日)

朴大統領罷免「正しい」86%…韓国紙世論調査

 朴氏の罷免から一夜明けた11日、韓国各紙は罷免は不可避だったとの見方を示した上で、弾劾支持派と反対派の対立解消を呼びかけた。世論の多くは、10日の憲法裁判所による朴氏罷免の決定を支持した。毎日経済新聞などが10日に行った緊急世論調査によると、朴氏の罷免が「正しい」とした回答は86%に上り、「誤っている」とした12%を大きく上回った。(17年3月11日)

韓国憲法裁、全員一致で罷免決定

 朴氏の本来の大統領任期は2018年2月までだったが、宣告終了と同時に失職した。韓国で大統領の罷免は1948年の大韓民国政府樹立以来初めて。朴氏は、友人女性の国政介入事件をめぐり、検察と特別検察官の双方から共犯と認定されており、逮捕・起訴される可能性がある。大統領選は60日以内に行われ、5月9日投開票が有力とされる。

 韓国政局の流動化は、挑発が続く北朝鮮問題など北東アジアの安全保障にも影響必至だ。日韓関係でも慰安婦問題をめぐる合意の履行などに響く可能性がある。(→記事へ)(17年3月10日)

友人の国政介入が発端

崔氏に非公開文書流出

  • ロシア・ウラジオストクで演説する朴大統領(2016年9月)
    ロシア・ウラジオストクで演説する朴大統領(2016年9月)

 韓国のテレビ局「JTBC」は10月24日、独自に入手した崔氏のパソコンに保存されたファイルに演説草稿や大統領府の人事に関する資料など44点があったと報じ、文書を公開した。受信日時が実際に行われた演説の3日前のファイルがあり、赤字で添削の跡があったものもあった。朴氏は25日、自身の演説草稿や政府の非公開文書を事前に私人の知人女性に見せていたことを認め、国民に謝罪した。(16年10月25日)

「私の不覚」捜査に応じる意向

 朴氏は11月4日、崔氏の国政介入疑惑をめぐり、検察の捜査に応じる考えを表明した。現職大統領が検察の捜査を受ければ、憲政史上初めてとなる。朴氏は記者会見を開いて読み上げた国民向け談話の冒頭、崔氏の事件に触れ、国民に「私の不覚により生じたことだ」と謝罪。「必要なら私も検察の捜査に誠実に臨む覚悟だ」と述べた。大統領は在職中、刑事訴追されないが「捜査で過ちが明らかになれば、私も全ての責任を負う」と発言し、捜査の結果次第では引責辞任する可能性を示唆した。(16年11月4日)

「進退問題を国会の決定に任せる」

 朴氏は11月29日、「大統領任期の短縮を含めた進退問題を国会の決定に任せる」と語り、2018年2月の任期満了前の退陣を受け入れる意向を表明した。朴氏は任期短縮と退陣の手続きについては、「与野党で話し合い、安定して政権を移譲する案を作ってくれるなら、その日程と法の手続きに従って大統領職から退く」と語った。(16年11月29日)

弾劾案可決「大統領の権力を乱用」

 韓国国会は12月9日の本会議で、野党3党が提出した朴氏の弾劾訴追案を可決した。朴氏は職務停止となり、憲法裁判所は弾劾訴追を棄却するか朴氏を罷免するかを決める弾劾審判の手続きに入った。弾劾案は「朴氏は(友人の)崔氏らの私益のため、大統領の権力を乱用し、企業に巨額の資金拠出を強要した」と指摘した。(16年12月9日)

疑惑の波は経済界や文化事業にも

サムスン電子を捜索

  • 韓国ソウル中心部にあるサムスン電子本社(2010年4月)
    韓国ソウル中心部にあるサムスン電子本社(2010年4月)

 韓国検察は11月8日、崔氏と娘が設立した会社に不正な資金を提供した容疑で、サムスン電子など9か所を捜索した。崔氏を巡る疑惑の捜査が、韓国最大の財閥にも及んだ形。検察は、サムスンが、朴氏と密接な関係にある崔氏を通じて何らかの見返りを期待した疑いがあるとみて捜査しているという。(16年11月7日)

サムスントップを贈賄容疑で逮捕

 特別検察官の捜査チームは2月17日、韓国最大財閥のサムスングループを事実上率いるサムスン電子副会長の李在鎔(イジェヨン)氏を贈賄容疑などで逮捕した。同チームは1月にも李氏の逮捕状を請求したが棄却されていた。(17年2月17日)

「ヌルプム体操」で利権疑い

 崔氏の側近で、16年11月に逮捕された広告映像監督のチャ・ウンテク氏は、2014年頃から政府の文化事業に深く関わるようになった。

 政府が14年に健康増進に向けた国民体操として発表した「ヌルプム体操」の広報映像の制作もチャ氏の会社が担当した。ヌルプムは発展の意味。テレビ朝鮮によると、政府は2年間で2億ウォン(約1800万円)をかけて「コリア体操」という別の体操を研究していたが、チャ氏が企画に関わった「ヌルプム体操」が突然採用された。(16年11月12日)

歴代政権は親族らの不正にまみれた

  • 韓国の歴代大統領は親族や側近の不祥事が相次いできた
    韓国の歴代大統領は親族や側近の不祥事が相次いできた

 韓国の歴代政権は、ほぼ例外なく親族らによる不正にまみれてきた。「権力型不正」は、主に企業や業者が許認可などの便宜供与を求め、大統領の親族に接近して賄賂を贈る構図だった。「権力者のつてで成長を早めることができるなら、ルール通りに競争して負けるよりましだと考える。モラルを問う前に企業の発展戦略として正当化してしまう」と、贈賄側の経営者の論理について崔進(チェジン)大統領リーダーシップ研究院長はこう説明する。

 不正の土壌は、新しくは1960年代以降の高度経済成長の陰で進んだ政経癒着、古くは地縁、血縁で結ばれた集団が、王権の周辺で私利私欲をむさぼった朝鮮時代の悪弊によって育まれたとの見方が定説だ。(16年12月16日)

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2017年03月16日 14時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun