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森友学園問題…大阪地検が森友学園を捜索

 学校法人「森友学園」(大阪市淀川区)が大阪府や国の補助金を不正受給したとされる問題で、大阪地検特捜部は19日夜、詐欺と補助金適正化法違反の容疑で、学園の事務所がある「塚本幼稚園」や、籠池(かごいけ)泰典・前理事長(64)の自宅や塚本幼稚園などを捜索しました。特捜部は今後籠池氏から事情を聞く方針で、問題は大きな局面を迎えています。一連の問題や籠池氏の証人喚問、国会での議論をまとめました。

  • 小学校建設現場で報道陣に持論を展開する学校法人「森友学園」の籠池泰典氏(3月9日)
    小学校建設現場で報道陣に持論を展開する学校法人「森友学園」の籠池泰典氏(3月9日)

大阪地検、補助金詐取容疑で森友学園を捜索(6月19、20日)

  • 学校法人「森友学園」の事務所がある塚本幼稚園から、押収物を運び出す大阪地検の係官(20日午前6時7分、大阪市淀川区で)=金沢修撮影
    学校法人「森友学園」の事務所がある塚本幼稚園から、押収物を運び出す大阪地検の係官(20日午前6時7分、大阪市淀川区で)=金沢修撮影

 特捜部は押収した資料を分析するとともに、籠池氏らから事情を聞き、刑事責任追及に向けて詰めの捜査を行う。

 籠池氏は、塚本幼稚園で専従教員数などに応じて支給される補助金計約6200万円を不正受給したとして府から詐欺容疑で告訴され、特捜部が受理している。

 また、森友学園は昨年6月、国の鑑定評価額を大幅に下回る1億3400万円で大阪府豊中市の国有地を購入し、小学校建設を進めていたが、施工業者との間で工事費を水増しした契約書を作成。これを国に提出して補助金約5600万円を不正に受給したとして、籠池氏は補助金適正化法違反容疑でも告発されている。

早朝まで森友学園側を捜索

 学校法人「森友学園」(大阪市)が国や大阪府の補助金を不正受給したとされる事件で、大阪地検特捜部による学園側への捜索は、開始から約11時間後の20日午前6時過ぎまで続いた。特捜部は今後、籠池泰典・前理事長(64)らから事情を聞く方針。

籠池氏長男「国策捜査だ」と批判

  • タクシーに乗って自宅を後にする森友学園の籠池泰典・前理事長(右は妻の諄子氏)(20日午前8時48分、大阪府豊中市で)=枡田直也撮影
    タクシーに乗って自宅を後にする森友学園の籠池泰典・前理事長(右は妻の諄子氏)(20日午前8時48分、大阪府豊中市で)=枡田直也撮影

 森友学園の事務所がある「塚本幼稚園」では、約11時間に及ぶ捜索が終わってから約1時間後の20日午前7時頃、職員らが出勤。報道陣の質問に「何も聞かされていない」「答えられない」などと硬い表情を見せ、足早に園内へ入った。

 一方、籠池氏は同8時45分頃、未明に捜索が終わった大阪府豊中市の自宅から妻・諄子(じゅんこ)氏とともにタクシーで外出。同9時半頃には自宅前で籠池氏の長男が報道陣に対し、「国策捜査だ」と大阪地検特捜部の捜査を批判した。

森友保育園に保育士不足で異例の事業停止命令へ(5月11日)

 学校法人「森友学園」系列の「高等森友学園保育園」(大阪市淀川区)の保育士数が大阪市の規定を下回っている問題で、吉村洋文市長は11日、児童福祉法に基づく事業停止命令を7月1日付で同園側に出し、休園させる考えを明らかにした。

 厚生労働省によると、保育士不足による事業停止命令は極めて異例。同園側に弁明の機会を設けたうえで、有識者による審議会の意見を聞き、最終決定する。

 吉村市長は、事業停止命令を出しても改善されなければ、保育園の認可取り消しに踏み切る可能性にも言及。市は11日夜に保護者説明会を開いて休園の見通しを伝え、特例で優先的な入園を認める転園先を紹介した。

 同園は森友学園の籠池泰典・前理事長が代表の社会福祉法人が運営。0~5歳の計42人が在籍し、市の規定で6人以上の常勤保育士が必要だが、相次ぐ退職で、現在は非常勤の保育士3人だけになっている。

「特例」発言は財務省室長(5月9日)

 財務省の佐川宣寿理財局長は8日の衆院予算委員会で、籠池泰典・前理事長が公表していた音声記録は同省担当者との面会時のやり取りだったと認めた。

 面会は2016年3月15日に籠池氏と妻が同省を訪れた際、田村嘉啓・国有財産審理室長との間で行われた。籠池氏は4月28日の民進党の聞き取りに音声記録を公表し、この中で田村氏は学園側と協議していた国有地の定期借地契約を「特例」と表現していた。

 佐川氏はこの日の質疑で、「本人に聞くと、『当日のやり取りを記録したものと思われる』とのことだった」と語った。これに対し、民進党の福島伸享氏は「なぜ特例が認められたのか。多くの人が不思議に思う」と訴えた。財務省の姿勢については、「今までのような情報開示のあり方では(売却の経緯が)分からない。議論すればするほど謎が深まる」と批判した。

昭恵氏の名前出し、財務省側と交渉(4月28日)

  • 民進党の会合で発言する森友学園の籠池泰典・前理事長(28日午前、国会内で)
    民進党の会合で発言する森友学園の籠池泰典・前理事長(28日午前、国会内で)

 籠池前理事長は28日午前、国会内で開かれた民進党の会合に出席し、2016年3月に財務省の幹部と面会した際、学園との借地契約が「特例」と言われていたことを明らかにした。安倍昭恵・首相夫人とも頻繁に連絡を取り合っていたとし、昭恵氏の名前を出して同省側と交渉したとも説明した。

 籠池氏が国会内でこの問題について語るのは、国会の証人喚問に出席した3月23日以来で、会合は公開で行われた。籠池氏は妻の諄子(じゅんこ)氏とともに16年3月15日に財務省を訪問した際、田村嘉啓・理財局国有財産審理室長らとの会話を隠し録音しており、民進党議員からの聞き取りは、書き起こした音声記録のペーパーをもとに進められた。

大阪府が森友学園運営の幼稚園に立ち入り調査(3月31日)

  • 幼稚園の調査に入る大阪府私学課の担当者ら(3月31日午前、大阪市淀川区で)
    幼稚園の調査に入る大阪府私学課の担当者ら(3月31日午前、大阪市淀川区で)

 学校法人「森友学園」が運営する塚本幼稚園(大阪市淀川区)が補助金支給の要件を満たしているかを確かめるため、大阪府は31日、同幼稚園の立ち入り調査を行った。

 大阪市も同日午後、関連団体の保育園の調査を始めた。調査では、学園理事長の退任を表明した籠池(かごいけ)泰典氏から事情を聞いた。

 府は、専従の教職員1人当たり約180万円を幼稚園に補助しており、2015年度は塚本幼稚園に約4000万円を支給。しかし、副園長を務める籠池氏の妻は、関連の社会福祉法人が運営する「高等森友学園保育園」(同区)の園長も兼ねている。専従ではない可能性があることから、府は勤務実態を調べた。