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米朝首脳会談~両首脳が合意文書に署名

 アメリカのトランプ大統領と、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談が12日、シンガポールで行われました。会談後、両首脳は合意文書に署名しました。会談では、北朝鮮の非核化に向け、核・ミサイル問題を中心に議論されたとみられます。世界中が注目する会談について随時更新し、お伝えします。

  • 12日、シンガポールで、握手するトランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=AP
    12日、シンガポールで、握手するトランプ米大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長=AP

米朝首脳会談ダイジェスト(日付は現地時間)

北が会談と共同声明報道「和解に向けた第一歩」(13日)

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日、12日にシンガポールで行われた米朝首脳会談の開催と共同声明の内容を報じた。「歴史上初の米朝首脳の対面と会談」とし、「朝米の首脳らが和解に向けた第一歩を踏み出した」と伝えた。

トランプ大統領会見、1時間超(12日午後5時20分)

 シンガポールで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と史上初の米朝首脳会談を行ったアメリカのトランプ大統領は12日午後5時20分(日本時間午後6時20分)頃、記者会見を終了した。会見は1時間超に及び、北朝鮮の非核化のプロセスなどについて質問が相次いだ。

トランプ大統領が会見で「制裁は当面続ける」(12日午後)

 トランプ米大統領は、米朝首脳会談を終えた12日午後4時(日本時間同5時)過ぎから、シンガポールで記者会見に臨み、金正恩朝鮮労働党委員長との会談の内容について説明した。

 この中でトランプ氏は、正恩氏が帰国後すぐに非核化の「プロセスに着手するだろう」と述べる一方で、「当面制裁は続ける」との方針も示した。北朝鮮の非核化に向けた動きを見極めていく姿勢を強調したものだ。

 また、北朝鮮が求める「安全保証」に関連して、「(在韓)米軍の数を減らすことは考えていない」と述べ、韓国に駐留する米軍のプレゼンスを当面は維持する考えを示した。

「拉致問題を提起した」(12日午後)

 記者会見でトランプ氏は、同日の米朝首脳会談の際に日本人拉致問題を提起したことを明らかにした。トランプ氏は「拉致問題は、安倍首相が非常に重要だと考えている問題だ」と語った。合意文書に盛り込まれなかったことについては、「これから協議を行っていく」とだけ述べた。

 トランプ氏は、今月7日(日本時間8日)に米ワシントンで行われた日米首脳会談で、拉致問題を「絶対に議題にする」と首相に約束していた。

 安倍首相は12日、米朝首脳会談について「朝鮮半島の完全非核化に向けた金正恩朝鮮労働党委員長の意思を改めて文書の形で確認したことを、北朝鮮を巡る諸懸案の包括的な解決に向けた一歩と支持する」と述べた。首相官邸で記者団に語った。

 首相は「拉致問題について明確に提起したことについてトランプ氏に感謝する」とも述べたうえで、「拉致問題は日本が直接しっかり北朝鮮と向き合い、2国間で解決していかなければいけないと決意している」と強調した。

トランプ大統領の会見始まる(12日午後4時15分)

 シンガポールで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と史上初の米朝首脳会談を行ったアメリカのトランプ大統領は12日午後4時15分(日本時間午後5時15分)頃、記者会見を開始した。

トランプ大統領がツイッターを更新(12日午後4時頃)

 ツイッターに会談の様子を動画で投稿した。

米朝共同声明、完全・検証可能な非核化に触れず(12日午後)

 ロイター通信は12日午後(現地時間)、シンガポール発の記事で、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が同日署名した「米朝共同声明」の内容を報じた。

 同通信によると、共同声明は、正恩氏が「朝鮮半島の完全な非核化」への確固とした公約に言及し、トランプ氏は北朝鮮に対する「安全の保証」を提供することを約束した、とした。しかし、共同声明は、北朝鮮の「完全かつ検証可能で後戻りできない非核化」(CVID)には触れていない。

 共同声明はまた、両首脳が今回の会談で「米朝の新たな関係を構築する問題に関して、真摯(しんし)に意見交換した」としている。共同声明には、朝鮮戦争(1950―53年)の終結に関する合意についても盛り込まれていない。

米国務長官、日韓に会談内容説明(12日午後)

 ポンペオ米国務長官は12日午後、ツイッターに投稿し、河野外相と韓国の康京和(カンギョンファ)外相とそれぞれ電話で会談し、米トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の間で行われた会談の内容を説明したことを明らかにした。

正恩氏をホワイトハウスに招待へ(12日午後)

 ロイター通信によると、トランプ米大統領は12日午後(現地時間)、「米朝合意文書」に署名する際、記者団が北朝鮮の金正恩労働党委員長をホワイトハウスに招待するかどうか質問したのに対し、「絶対に(招待)するだろう」と述べ、金委員長訪米に前向きな姿勢を示した。実現すれば、北朝鮮最高指導者による初の訪米となる。

 トランプ氏はさらに、正恩氏との会談を「何度も行うだろう」とも述べ、米朝首脳会談を今後も開催していく考えを明らかにした。

正恩氏が宿泊先に戻る(12日午後2時頃)

 正恩氏を載せた車列が12日午後2時15分(日本時間午後3時15分)頃、宿泊先の高級ホテル「セントレジス」に到着した。

正恩氏が会場のホテルを後に(12日午後2時頃)

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長を載せた車列が12日午後2時(日本時間午後3時)頃、シンガポール南部セントーサ島の高級ホテル「カペラ・シンガポール」を後にした。

米朝首脳が合意文書に署名(12日午後1時40分頃)

 米CNNテレビによると、米朝首脳会談を終えたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長は12日午後、シンガポールのホテルで、文書に署名した。米朝両首脳が文書に署名したのは、史上初めて。

 文書の内容は明らかにされていないが、米朝首脳が会談で合意した内容を盛り込んだものとみられる。トランプ氏はこれより先、ワーキングランチ後、記者団に対し、「(会談で)多くの進展があった」と述べた。

米朝首脳、合意文書に署名へ…トランプ氏明かす(12日午後)

 史上初の米朝首脳会談を行ったトランプ米大統領は12日午後、シンガポールのホテルでワーキングランチを終えた後、記者団に対し、金正恩朝鮮労働党委員長とともに、文書に署名すると明らかにした。

 文書の内容は不明だが、米朝首脳が会談で合意した内容を盛り込んだものとみられる。

 トランプ氏はまた、首脳会談で「多くの進展があった」と述べた。

ワーキングランチのメニュー~デザートにハーゲンダッツ

【前菜】
・伝統的なエビのカクテル アボカドサラダ添え
・蜂蜜とライムのドレッシングをかけたグリーンマンゴーとタコの料理
・朝鮮料理のキュウリの詰め物
【メインディッシュ】
・牛肉のコンフィ
・酢豚と揚州チャーハン
・タラの煮付け 大根など野菜添え
【デザート】
・ダークチョコレートタルト
・ハーゲンダッツのバニラアイスクリーム チェリーソースがけ
 米ホワイトハウス発表。メニューは米国や朝鮮半島、中国などの伝統的な料理を組み合わせたとみられ、会談の関係国に配慮した可能性がある。

  • 12日、米朝首脳会談の拡大会合を前に握手するトランプ氏(中央右)と金正恩氏(中央左)=ロイター
    12日、米朝首脳会談の拡大会合を前に握手するトランプ氏(中央右)と金正恩氏(中央左)=ロイター

拡大会合(12日午前10時頃)

 トランプ氏は拡大会合の冒頭、「これまで解けなかった問題を我々は解決するだろう」と語った。

米朝首脳が1対1で会談(12日午前9時頃)

 最初に通訳だけが同席する1対1の会談を約40分間行った。

米朝首脳が握手~正恩氏「障害乗り越えた」(12日午前9時頃)

 トランプ大統領と正恩氏は12日午前9時4分(現地時間、日本時間12日午前10時4分)頃、シンガポール南部セントーサ島のホテル「カペラ・シンガポール」で会談に入り、握手を交わした。両首脳が握手する模様は、米テレビなどで生中継された。

 両首脳は歩み寄ると、トランプ氏が先に右手を差し伸べた。トランプ氏は左手で正恩氏の右腕に手を置く場面もあった。握手は13秒間続いた。

 両首脳は記念撮影の後、笑顔を見せながら会談場に入った。

 会談場でトランプ氏は報道陣を前に、「すばらしい議論をし、成功を収めるだろう。我々がすばらしい関係を築くであろうことに疑いはない」と語った。正恩氏は「ここまでは簡単な道ではなかった。さまざまな障害があったが、それを乗り越え、ようやくこの日を迎えることができた」と語った。

「カペラ・シンガポール」に到着(12日午前)

トランプ大統領と正恩氏が宿泊先を出発(12日午前)

 米CNNテレビによると、トランプ大統領と正恩氏は12日午前、宿泊先のホテルをそれぞれ出発し、会談が行われるシンガポール南部セントーサ島の高級ホテル「カペラ・シンガポール」に向かった。

正恩氏が突然、夜の観光へ外出…周囲は騒然(11日夜)

  • 11日、シンガポールのバラクリシュナン外相(左)らと記念写真に納まる金正恩氏(中央)=バラクリシュナン氏のツイッターから、ロイター
    11日、シンガポールのバラクリシュナン外相(左)らと記念写真に納まる金正恩氏(中央)=バラクリシュナン氏のツイッターから、ロイター

 史上初の米朝首脳会談を目前に控えた11日夜、突如、シンガポール観光に繰り出した北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に、周囲は騒然とした。

 正恩氏らは、カジノで有名な高級ホテル「マリーナベイ・サンズ」を20分ほど見学し、帰り際には職員に手を挙げて笑顔であいさつした。正恩氏は観光を外貨稼ぎの柱に据えており、訪問は視察目的だった可能性がある。観光名所マーライオン像近くの遊歩道を散策する姿も確認された。一行は午後11時20分頃、宿泊先に戻った。シンガポールのバラクリシュナン外相も同行しており、11日夜、自身のツイッターに正恩氏との写真を投稿した。

トランプ大統領がリー首相と会談(11日)

 トランプ大統領はツイッターに「ありがとう、リー首相」と投稿しました。

米朝実務者協議で非核化前進か(11日)

 トランプ米大統領に同行してシンガポールを訪問中のポンペオ米国務長官は11日、ホワイトハウスを通じて声明を発表し、シンガポールで11日午前に行われた米朝首脳会談を巡る両政府間の実務者協議について、「中身のある詳細な議論を行った」と評価した。首脳会談で最大の焦点となる北朝鮮の非核化を巡り、前進があった可能性がある。

正恩氏がリー首相と会談(10日夜)

  • シンガポールのリー・シェンロン首相と握手する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)(10日、シンガポールで、シンガポール政府提供)
    シンガポールのリー・シェンロン首相と握手する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)(10日、シンガポールで、シンガポール政府提供)

 正恩氏は宿泊先の高級ホテル「セントレジス」に移動後、10日夜にシンガポールのリー・シェンロン首相と大統領官邸兼首相府で会談した。正恩氏はリー氏に謝意を示し、「朝米の出会いが成功裏に行われれば、シンガポール政府の努力は永遠に歴史に残るだろう」と述べた。

正恩氏がシンガポールに到着

 正恩氏は10日午前8時半頃、中国国際航空の特別機で平壌を出発し、10日午後2時半(日本時間10日同午後3時半)頃にシンガポールのチャンギ国際空港に到着した。妹の与正(ヨジョン)氏や、米国との交渉を担う金英哲(キムヨンチョル)党副委員長、新たに就任が確認された努光鉄(ノグァンチョル)人民武力相(国防相)ら、党、政府、軍の高官が同行している。

これまでの経緯

 正恩氏と韓国の文在寅大統領の南北首脳会談や、一度は中止になりかけた米朝首脳会談などの曲折を、こちらでまとめています。

今後の主な米朝関連の日程

6/12 シンガポールで史上初の米朝首脳会談
7/27 朝鮮戦争休戦協定65周年
8月 米韓合同の図上軍事演習
9/9 北朝鮮で70回目の建国記念日
文在寅・韓国大統領が平壌訪問
11/6 米中間選挙
11月中旬 トランプ米大統領がアジア太平洋経済協力会議(APEC)など出席のためアジア歴訪
年内 朝鮮戦争終戦へ、南北と米国の3か国会談か中国を加えた4か国会談を開催予定

会談の舞台~厳戒のシンガポール

  • 米朝首脳会談の開催場所に決まったシンガポール・セントーサ島のホテル「カペラ」=ロイター
    米朝首脳会談の開催場所に決まったシンガポール・セントーサ島のホテル「カペラ」=ロイター

 開催国シンガポールは厳戒態勢で臨む。軍隊は予備役の軍人を招集するほか、同国警察の精鋭「グルカ兵分隊」も投入される見通しだ。

 シンガポール警察は6日、トランプ米大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が滞在する間の対応について声明を出し、警備体制を最高レベルに引き上げると宣言した。すでに会談期間中の職員の休暇取得を凍結したという。

 首脳会談会場となるセントーサ島の高級ホテル「カペラ・シンガポール」周辺や、両首脳の宿泊先などでは、ネパール出身の雇い兵として世界的に知られるグルカ兵が警護にあたるとみられている。

 セントーサ島は、面積約5平方キロ・メートルの島。車で乗り入れる道路は1本だけで、警備のしやすさなどから選ばれたとみられる。

日本と拉致問題

拉致問題で金正恩氏の姿勢に注目(6月12日)

 日本政府は、12日の米朝首脳会談で非核化や朝鮮戦争の終戦について何らかの合意に達するとみて、情報収集を進めている。さらに、日本人拉致問題を巡り、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がどのような姿勢を示すかに注目している。

 日本政府関係者によると、11日の日米首脳電話会談で、トランプ米大統領は「ポジティブ(前向き)な会談にしたい」と発言。外務省幹部は「北朝鮮の非核化と朝鮮戦争の終戦宣言について何らかの形にはなるのではないか」との見通しを示した。

 米朝会談後は、安倍首相がトランプ氏や韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と電話会談するほか、河野外相も13~14日の日程で訪韓し、ポンペオ米国務長官との日米外相会談、韓国の康京和(カンギョンファ)外相を交えた日米韓外相会談に臨む予定だ。米朝会談の結果について説明を受けるとともに、今後の対応について協議する見通しだ。

安倍首相が北との会談へ意欲(6月9日)

 安倍首相は7日午後(日本時間8日未明)、トランプ米大統領とホワイトハウスで会談した。首相は共同記者会見で、日本人拉致問題の解決のため、北朝鮮との直接対話に強い意欲を表明した。首相は拉致問題について、「最終的に私と金正恩朝鮮労働党委員長の間で解決しなければならないと決意している」と強調した。拉致、核・ミサイル問題の包括的な解決に道筋がつけば、2002年の日朝平壌宣言に基づき、国交正常化後に経済協力を行う用意があるとの考えを示した。

 トランプ氏は会見で「首相の望みに沿って、絶対に、絶対に北朝鮮との議題にする」と述べ、12日の米朝首脳会談で拉致問題を提起することを約束した。

トランプ氏「拉致問題議論する」(6月8日)

 トランプ米大統領は7日、安倍首相とホワイトハウスで会談後に共同記者会見を行い、シンガポールで6月12日に開かれる米朝首脳会談を巡り、「(北朝鮮による日本人)拉致問題を議論する」と述べ、非核化と共に議題にする考えを示した。

 トランプ氏は米朝首脳会談がうまくいかなかった場合、「(交渉から)立ち去る用意は十分できている」と述べ、北朝鮮が非核化で満足のいく回答を示さなければ交渉を打ち切る考えを示した。