老後破産

独立したら85歳で1600万円借金?!…「老後破産」の現実(6)

85歳の時点では約1600万円のマイナス!

 次に、会社を退職して、独立した場合の状況を見てみよう。

<前提条件>
・今年中に退職し、独立してフリーランスとして働く。
・受け取る退職金は、事業の開業資金に充当し、残りを家計の収入とする。初めのうち年収は下がるが、3年後には現在の収入を超え、その後は50歳まで年率3.5%の割合で上昇する。その後は59歳まで変わらず、60~64歳はそれまでの半額となる。
・子どもの誕生、生活費、住居費など、他の条件は同じとする。

 72歳の時点で貯蓄が底をつき、85歳の時点では約1600万円のマイナスとなる。まさに老後破産の状況である。会社員を続けた場合も、老後に貯蓄を取り崩しながら生活していくことに変わりはないが、老後の状況はまったく異なる。

 読者の中には、独立した場合の、収入などの前提が厳しすぎるのではないかと思われる方もいるかもしれない。しかし、この二つのシミュレーションでは、年金を除いた今後の生涯収入を、退職金も含めて1億8000万円程度と、ほぼ同じに設定している。両者の違いは、収入による違いではないのだ。では、何がここまで大きな差を生んでいるのだろうか。