置き場消えるつまようじ屏風絵「嫁ぎ先」決まる

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    JR西日本への寄贈が決まった作品

 山口県下関市の県立下関中央工高がシンボルとして玄関に飾っていた屏風びょうぶ絵を、JR西日本に寄贈することになった。

 下関を象徴する関門海峡の景色や、きらびやかな打ち掛け姿の太夫を、色の付いた約52万本ものつまようじで表現した作品。同校が来年3月で閉校となるため引き受け先を探していたもので、同社は多くの人に見てもらおうと、JR新下関駅への設置を検討している。

 作品は、縦1・8メートル、横0・9メートルの1枚を計8枚組み合わせた屏風絵で、全体の横幅は8メートル近くになる。2010年、学校創立100周年を記念し、当時の生徒たちが1年以上かけて制作。色を付けた52万3000本のつまようじを発泡スチロールの土台に5ミリ間隔で刺して、太夫のほか、巌流島での佐々木小次郎と宮本武蔵の決闘、壇ノ浦の戦いなどを緻密に描いている。

 同校は、県立高校の再編整備計画で16年度に下関工高と統合。今年度末での閉校が決まっている。

 作品の引き受け先を探していたが、大きすぎることなどから、なかなか見つからなかった。今年6月、JR西日本に相談したところ、「駅に展示できれば、観光客に楽しんでもらえる」と快諾。作品は今月13日に学校から運び出され、14日に海峡メッセ下関で開催される中国、四国地区の高校PTA関係者が集う大会会場で展示される。その後、同社の下関地域鉄道部が引き取ることとなっている。

 下関地域鉄道部の河田哲也部長(53)は「下関の魅力を凝縮したような大作で、駅のにぎわいづくりに活用できる」と喜ぶ。

 下関中央工高の小土井実校長(55)は「最高の『嫁ぎ先』が見つかって、ホッとしている。生徒たちの力作を同窓生や市民、多くの観光客の方々に見てもらいたい」と話している。(中村明博)