九州豪雨、死者32人に…避難なお1100人

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  • 安否不明者の捜索をする消防隊員ら(14日午前、福岡県朝倉市杷木星丸で)=秋月正樹撮影
    安否不明者の捜索をする消防隊員ら(14日午前、福岡県朝倉市杷木星丸で)=秋月正樹撮影

 九州北部を襲った豪雨被害は14日、有明海で見つかった遺体が福岡県朝倉市の男性と判明したほか、同市で新たに女性1人の死亡が確認された。

 豪雨による死者は32人になった。国土交通省は今後の雨による二次災害を防ぐため、被災自治体に避難勧告の発令基準を引き下げるよう助言した。

 福岡県警などによると、有明海で見つかった遺体は、朝倉市の井上輝雄さん(89)と判明。8~12日に同市で見つかった遺体は、井上さんの妻・マサ子さん(82)と同市の小川千鶴子さん(74)、矢野正子さん(90)と分かった。死者32人のうち身元不明は5人で、福岡県内で14人と連絡が取れていない。

 国交省は朝倉市と福岡県東峰とうほう村に対し、避難勧告の発令基準を「土砂災害警戒情報」から「大雨警報」に引き下げるよう助言した。警戒情報は、大雨警報に加えて、土砂災害の危険性が高まっている時に都道府県と気象庁が共同で発表。国の運用指針では、警戒情報が避難勧告の発令基準の一つとなっている。

 大分県日田市については、昨年4月の熊本地震後に警戒情報の発表基準が引き下げられており、現状でも対応できると判断した。

 福岡県は14日、朝倉市内の県管理3河川の応急復旧工事について、国が代わりに行う「権限代行」で実施するよう国交省に要請。1時間雨量が10ミリ程度で氾濫する恐れがある箇所もあり、国が工事を代行することで復旧作業を加速させる。

 福岡、大分両県の避難者は計約1100人。福岡県は、朝倉市の杷木はき小学校に仮設住宅40戸を建設する方向で調整している。