放送中断、番組の再放送は「未定」…石川テレビ

  • 雷が直撃し、異常が発生したとみられる送信鉄塔(11日午前、金沢市観音堂町で)
    雷が直撃し、異常が発生したとみられる送信鉄塔(11日午前、金沢市観音堂町で)

 10日夜から中断が続いていた石川テレビ放送と北陸放送(いずれも金沢市)の放送は11日、送信鉄塔に仮アンテナを設置し、大部分の世帯で仮復旧した。

 放送の再開は15時間ぶりで、総務省によると、重大な放送停止事故の報告が義務づけられた2011年度以降、「親局」と呼ばれる放送局で、今回のような長時間の放送中断は初めて。原因解明はこれからで、両社は再発防止策を含めた報告書を1か月以内に総務省に提出する。

 両社の放送は11日午後6時現在、石川県内の約46万の世帯の大部分で視聴できるようになった。しかし、仮アンテナは電波の出力が弱く、視聴できない地域も一部ある。両社は「完全復旧のめどは立っていない」としている。

 石川テレビ放送によると、視聴者からの電話での問い合わせや苦情は10日だけで555件が寄せられた。放送中断により視聴できなかった番組の再放送については未定という。

 北陸放送は、10日午後7時から放送予定だった情報番組を後日、放送する方向で調整を進めている。同社には11日夕時点で、視聴者から少なくとも数十件のクレームや問い合わせが寄せられた。同社の京村英二社長は11日夕のニュース番組の中で、「視聴者の皆さまに大変ご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

 今回のトラブルは、落雷が原因とみられている。総務省北陸総合通信局によると、鉄塔には避雷針や落雷による過大な電流で送信機が壊れるのを防ぐ「遮断装置」が付けられている。同局の担当者は「それを超える大きな落雷があった可能性がある」と指摘している。

 テレビの映像は、送信鉄塔のアンテナから電波に乗せて発信されるが、遠方へは「中継局」と呼ばれる施設を経由させて送られる。今回、羽咋、七尾の中継局は、金沢市の送信鉄塔と光ケーブルでつながっていたため、羽咋以北では問題なく放送された。

 総務省によると、自然災害や設備の故障などによる放送停止事故(有線放送を除く)は、2016年度に388件発生。このうち15分未満の停止が229件と大半を占めた。

  • 落雷により燃えたとみられる送信鉄塔内部のケーブル(石川テレビ放送提供)
    落雷により燃えたとみられる送信鉄塔内部のケーブル(石川テレビ放送提供)
2018年1月12日12:56 Copyright © The Yomiuri Shimbun