大雨のたび浸水被害の斎場、「設計ミス」指摘も

  • 正面玄関の出入り口(左)は前の道路に比べると約40センチ低い。水の流入を防ぐため、花壇で「封鎖」することにした(明石市和坂で)
    正面玄関の出入り口(左)は前の道路に比べると約40センチ低い。水の流入を防ぐため、花壇で「封鎖」することにした(明石市和坂で)

 兵庫県明石市和坂の市営斎場の式場棟で、大雨の時に浸水被害が出ていることがわかった。

 半地下構造のために雨水が流れ込み、滞留しやすいのが原因という。市は6月に約600万円を投じ、水が流れ込む1階の正面玄関出入り口前を封鎖する花壇の設置などを計画。建て替え時の設計ミスを指摘する声も出ている。

 市斎場管理センターによると、市営の「あかし斎場旅立ちの丘」の式場棟は、旧斎場の老朽化で2009年に建て替えた。告別式などに利用され、1階は玄関ホールや参列者用の屋内駐車場(20台)になっている。

 以前から台風などで激しい雨が続くと排水が追いつかず、12~14年は1回ずつ被害が発生。14年8月の台風11号では約20センチ浸水し、エレベーターや屋内駐車場が使用できなくなった。昨年も大雨の際、数センチの水がたまったことがあるという。

 式場棟の1階は、前面の国道175号に比べると約40センチ低い。斎場周辺は元々、大雨時には下水管に雨水や汚水が集まり、「下水管の流れが悪くなりやすい地域」(市営繕課)でもあるという。

 対策として正面出入り口に下りる階段前に、止水目的で高さ10センチの花壇(縦約8メートル、横約1・4メートル)を設ける。今後はほかに比べて傾斜が緩やかな屋外駐車場側から正面玄関に出入りしてもらうという。

 また、斎場に入る車の進入路など5か所には、本来は車のスピードを抑止する目的の「減速帯」(高さ5センチ)を設けて水を流れ込みにくくするといい、排水ポンプ2基も設置する。

 同センターは「警備員だけとなる夜間に集中豪雨があると対応が難しい。浸水でエレベーターが故障することも考えられるので最小限の費用で改善したい」としている。

 斎場の火葬場棟ではこれまでに、壁のひび割れによる雨漏りなどが発覚。式場棟でも問題が明らかになったことで、市議の一人は「そもそも設計ミスで浸水被害は予想できた」と指摘。これに対し、市営繕課は「設計の経緯を調べる必要性は感じていない」とする。(近藤修史)

2018年5月17日17:55 Copyright © The Yomiuri Shimbun