2018大学入試センター試験 数学I・数学A 問題分析

ヨミウリ・オンラインの大学入試特集では、2018大学入試センター試験の問題、正解、分析を速報します。問題と正解は大学入試センター発表。分析は代々木ゼミナール。

総評と分析

昨年よりも処理量が大幅に増加した。


第1問〔3〕の2次関数では、区間における最大値・最小値を問う設問が現行課程で実質的に初めて登場した。第2問〔2〕のデータの分析で読み取らなければならないことが大きく増加した。昨年に引き続き選択肢から答を選ぶ設問が多めであった。

問題分析

大問数 大問数は5で昨年と同じ。
設問数 設問数は16で昨年より3減。
解答数 解答数は85で昨年より13減。

問題量

  • 特に思考力を要求するという点で、現行課程では1・2を争う分量の多さであった。

出題分野・出題内容

  • 第1問〔1〕は数と式からの出題であったが、いきなり6次式が出てきて戸惑った受験生が多かったのではないか。
  • 第1問〔2〕は集合と命題からの出題であるが、集合演算の部分は難しいと感じた受験生も多かっただろう。
  • 第1問〔3〕は2次関数の問題であるが、区間における本格的な最大値・最小値の問題が出題された。旧課程の問題まで過去問演習をしていたかが出来を分けたのではないか。
  • 第2問〔1〕は三角比の問題であるが、後半で図形的考察が必要となる。
  • 第2問〔2〕はデータの分析からの出題だが、読み取るべき内容がかなり多く、手間取った受験生が多かったのではないか。
  • 第3問は確率の問題である。(1)から(3)は表を作れば解答は難しくない。(4)の考え方がポイントであろう。
  • 第4問は整数の性質の問題である。2016年以来の不定方程式が出題された。(3)が難しかっただろう。
  • 第5問は図形の性質の問題である。丁寧に図を描けばある程度推測はできるが、正確に議論をすることは難しいだろう。

出題形式

  • 答を選択肢から選ぶ問題が第1問で4個、第2問で7個、第3問で2個、第5問で3個と、昨年に引き続き多めであるが、それ以外は数値を求めさせる問題である。

難易度(全体)

  • 主に数学Iの部分でしっかりと考えなければならない設問が増えたため、昨年と比べてやや難である。

設問別分析

第1問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕10 数と式 標準
〔2〕 10 集合と命題 やや難
〔3〕 10 2次関数 標準

〔1〕 6次式の展開や式の値に関する問題。誘導があるが、それをどのように利用すればよいか落ち着いて考えないとケアレスミスをする恐れがある。また複数の文字が現れるため、読み間違えないような注意を要する。〔2〕 (1)集合の関係において正誤を判断する問題。後半部分で3つの集合の和集合、共通部分を考える問題があり、素直に要素を書き上げると時間がかかってしまったり、ケアレスミスをしてしまう恐れがある。(2)は頻出の必要条件・十分条件についての設問であり、絶対値に関する理解が得点に結びつく。〔3〕文字を含む2次関数の最小を考える問題。下に凸の放物線を考えればよいのだが、場合分けを要するため、少し時間がかかるだろう。

第2問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕15 図形と計量 標準
〔2〕 15 データの分析 やや難

〔1〕 前半部分は余弦定理や三角比の相互関係の利用で解ける。しかし、後半はどのような台形になるかを判断させる設問があり、目新しく図形的考察を要する。特に最後の設問は線分の長さを答えるのだが、誘導が与えられていないため、後回しにした受験生もいたのではないだろうか。 〔2〕正しいものを選択するとき、一つの設問でヒストグラムと箱ひげ図のうち、どちらを見て正誤の判断をするかで時間を要してしまう。また、散布図に原点を通る複数の直線が与えられており、その傾きと点の集まりの位置関係を見て判断する問題が出題されたが、このような問題は過去問になく、ここでも時間がかかってしまうだろう。

第3問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 確率 標準

2つのさいころを投げるという試行の問題。公式に当てはめるというより数え上げがきちんとできるかが重要になってくる。また、条件付き確率の問題が出題されたのは例年通りである。特筆すべき点として、分量が多いわけではないが、最後の設問では事象を自力で設定し、正しく立式しなければならないため、ここでは時間がかかってしまうだろう。

第4問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 整数の性質 標準

例年とさほど変わらず、素因数分解やユークリッドの互除法といった内容が題材になっている。最後の設問で「144の倍数で、7で割ったら余りが1となる自然数の、正の約数の個数」という応用問題が出題されたが、条件を満たす自然数のうち最小のものを求めるため、不定方程式の解に小さい値を代入していけば正しい答えを導けるだろう。

第5問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 図形の性質 標準

前半部分は角の二等分線の性質や方べきの定理の利用というおなじみの設問である。一方、後半部分で2つの線分比の大小関係を考えさせ、それにより2直線の交点の位置を考えさせるという問題があり、目新しい。最後の設問では外心、内心、重心を選択する問題であるが、計算をしなくても与えられた文章から判断することができる。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度
平均点 61.12点 55.27点 61.27点 62.08点 51.2点
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