2018大学入試センター試験 数学II・数学B 問題分析

ヨミウリ・オンラインの大学入試特集では、2018大学入試センター試験の問題、正解、分析を速報します。問題と正解は大学入試センター発表。分析は代々木ゼミナール。

総評と分析

昨年度と比べて、答を選択肢から選ぶ形式の設問が大幅に増えた。


第1問では、弧度法の定義に関する問題が出題された。第2問では〔1〕と〔2〕で設定の異なる問題が出題された。全体的に見て、煩雑な計算を強いられる場面は少なかった。

問題分析

大問数 大問数は5で昨年と同じ。
設問数 設問数は17で昨年より3増。
解答数 解答数は124で昨年より3減。

問題量

  • 昨年度と比べて計算量がやや減少した。また、思考力を要する問題が少なかった。

出題分野・出題内容

  • 第1問〔1〕は三角関数からの出題である。前半は弧度法の定義に関する問題で目新しく、戸惑った受験生も多かったであろう。後半は三角方程式を解く定型問題であった。
  • 第1問の〔2〕は指数・対数関数からの出題である。特に計算量は多くないが、最後の設問では2次関数の最大・最小に着目する必要がある。
  • 第2問は微分法と積分法からの出題である。〔1〕は接線と曲線で囲まれた図形の面積に関するおなじみの問題、〔2〕は面積から関数を決定する目新しい問題であった。
  • 第3問は数列の問題である。(1)(2)は定型問題であるため確実に得点したい。(3)は多くの文字が登場するものの、丁寧に誘導にしたがっていけばよい。
  • 第4問は昨年に引き続き、平面ベクトルの問題である。始点が頂点でない設定は珍しい。図形的考察をほとんど必要としない計算の要素が強い問題であった。
  • 第5問は(1)は確率変数の平均・分散に関する基本事項を問う問題、(2)は昨年に引き続き二項分布に従う確率変数の問題が出題された。(3)は2年ぶりに母比率の推定に関する問題が出題された。

出題形式

  • 答を選択肢から選ぶ問題が第1問で2個、第2問で3個、第3問から第5問でそれぞれ1個であり、去年より大幅に増加したが、それ以外は数値を求めさせる問題である。

難易度(全体)

  • 今年は昨年に比べ、取り組みやすくなった問題が多く、これに伴い昨年よりやや易しくなった。馴染みやすい素材を用いていること、融合問題が無くなったことも易化の原因である。

設問別分析

第1問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
〔1〕15 三角関数 やや易
〔2〕 15 指数・対数関数 標準

昨年と〔1〕〔2〕で分野の順番は同じであった。〔1〕は三角関数の方程式の解を求める問題である。かなり易しい問題であるが、ラジアンの定義で意表を突かれた受験生が多かったかもしれない。(3)は誘導に従って置換を行い方程式を解くだけである。〔2〕は、指数関数・対数関数である。対数不等式の問題であり、こちらも基本的であるが、tの値域を問う設問で意外に戸惑ったかもしれない。後半はほとんど2次関数の問題といえるが、この問題の考え方にあまり馴染んでいない受験生には難しく感じられた可能性がある。

第2問 (30点満点)

配点 出題内容 難易度
30 微分・積分 標準

今年も特に図形的な考察は要求されない。ある点を通る接線と曲線によって囲まれた面積という毎度おなじみの問題である〔1〕(1)では特につまずく部分は無い。(2)では正負の記号を問う択一式の問題が出題されている。特に難しいところは無いのだが、vの動く範囲内に、極値をとるものが含まれているので焦ると間違いやすいかもしれない。〔2〕は面積から関数を求める問題であり、2つの関数の関係を問う択一式問題はセンター試験としては目新しい。なお、関数が正の値をとらないことに注意しよう。内容的には非常に基本的なことを問うている。二等辺三角形が突然と登場して戸惑ったかもしれないが、面積を求めるだけであり、易しい。

第3問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 数列 標準

一時期、毎年のように出題された「複雑な漸化式」の問題が出題された。まずは基本的な等差数列、等比数列、数列の和を計算する設問である。(3)で数列の一般項を求める問題は若干面倒である。シグマ記号を用いて数列の一般項を書いた後に、それを点々を用いてシグマ記号を用いること無く一般項が表記されている。その部分を用いると択一式の問題は解決することが出来る。その後は階差数列の和の計算を行えば良いだけなので、慎重に計算を行いたい。

第4問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 平面ベクトル 標準

昨年と同様、平面ベクトルから出題された。三角形の各辺の内分点が登場する、よくある素材である。しかし、問題に与えられるベクトルの始点が、三角形の頂点でないところが特徴的である。(3)(4)ではベクトルを表記する2つの方式を問題で与えてくれているので、解きやすい。内積計算を含め、計算の煩雑さも無い。それ故、文字計算などでの計算ミスを犯さないよう注意したい。文字が多く登場することが受験生には混乱の原因となったかもしれないが、その点を考慮しても満点を取りやすい問題である。

第5問 (20点満点)

配点 出題内容 難易度
20 確率分布 標準

(1)では一般的な事象における平均と分散を求め、変数変換による期待値、分散の関係を問う問題であった。(2)は例年通り、二項分布に従う確率変数の平均と分散を求め、確率変数が特定の範囲に含まれる確率を正規分布に近似させることで求める問題であった。(3)では2年ぶりに母比率の推定が出題され、異なる条件下における信頼区間の幅の大きさの関係を問う問題も出題された。

大学入試センター試験平均点(過去5年分)

年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度
平均点 52.07点 47.92点 39.31点 53.94点 55.64点
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