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[平昌へ 期待のエース]理想は男子の速度…小平奈緒(2018年1月11日)

◇スピードスケート女子 小平奈緒 31(相沢病院)

  • W杯第4戦の女子1000メートルで世界新で優勝した小平奈緒(後方は2位の高木美帆)=昨年12月10日、米ソルトレークシティーで、武藤要撮影
    W杯第4戦の女子1000メートルで世界新で優勝した小平奈緒(後方は2位の高木美帆)=昨年12月10日、米ソルトレークシティーで、武藤要撮影

 「500メートルの私のレースと同じで、最後の100メートルを駆け抜けるような感じで、平昌五輪も駆け抜けたい」。シーズンを前に語った通り、3度目の大舞台も一つの通過点、マイペースで臨む。

 500メートルは昨季から国内外レースで24戦全勝。今季は1000メートルでもワールドカップ(W杯)初優勝を手始めに、W杯ソルトレークシティー大会では1分12秒09の世界新記録を打ち立てた。揺るぎない実績で自信をつかんだ部分もあるが、4年間に積み重ねてきたものに絶対の自信を持つ。

 16年春にオランダへのスケート留学から帰国した際、「あれは絶対必要です」と結城匡啓(まさひろ)コーチにまず求めたのが、男子との練習。オランダでは女子と練習してきたが、女子と組むだけでは作り出せないハイスピードを体にたたき込むことを求めた。

 「今の男子の滑りは10年後の女子の滑り」という結城コーチの言葉も刺激的だった。500メートルで比べると男子は女子より約3秒速い。筋力、ストロークの差を埋め、男子のスピードに自分はどこまで近づけるのか、関心は肉体の限界に挑んだ先に見えるスピードにある。

 だからだろう、各所でリンク記録を更新する度に成長は実感するが、決して納得しない。「(1998年長野五輪金メダリストの)清水宏保さんのように、低い所を潜り込んでいけるような滑りができたらいいけど、まだ空気が丸い感じがする。そのへんが女子っぽい」。追い求めるのは未知のスピード。新たな扉を開く、その過程に五輪がある。(上田真央)

 

  • 3度目の五輪に出場する小平奈緒
    3度目の五輪に出場する小平奈緒

 ◇こだいら・なお 1986年生まれ。長野県茅野市出身。2010年バンクーバー五輪で女子団体追い抜き銀メダル。14年ソチ五輪は500メートル5位、1000メートル13位。17年2月の世界距離別選手権で500メートル初制覇、世界スプリント選手権で日本女子初の総合優勝。W杯500メートルで15連勝中。1000メートルの世界記録保持者。1メートル65、61キロ。

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2018年1月18日11:40 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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