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[平昌へ 期待のエース]王者 けがとの苦闘…羽生結弦(2018年1月14日)

◇フィギュアスケート男子 羽生結弦 23(ANA)

  • GPシリーズ・ロシア杯のフリーで演技する羽生結弦(2017年10月、竹田津敦史撮影)
    GPシリーズ・ロシア杯のフリーで演技する羽生結弦(2017年10月、竹田津敦史撮影)

 フィギュアスケート男子で66年ぶりの五輪連覇を目指し、「強敵」と闘っている。昨年11月、試合前日の練習で右足首の靱帯(じんたい)を損傷した。「自分にとって最大の敵」というけがに見舞われたのは、五輪まであと約3か月という時期。焦る気持ちを抑え、年明けからようやく氷上練習を再開した。

 9月のシーズン初戦で、ショートプログラム(SP)で自らの世界歴代最高得点を更新し、10月のロシア杯で高難度の4回転ルッツに初挑戦して成功。順調に階段を上がっていたが、思わぬ形で足を取られた。

 けがをしたのは、4回転ルッツの練習中だった。昨季まで跳んでいたトウループ、サルコー、ループに続く、自身4種類目の4回転だ。ジャンプの美しさや演技全体の完成度で他の追随を許さない羽生に対し、ブライアン・オーサーコーチは、「4回転の種類を増やす必要はない」と反対したこともあった。それでも挑み続けたのは、「難しいことに挑戦しないと、スケートをやっている意味がない」との思いからだ。

 19歳でソチ五輪の金メダルを手にしたが、2度転倒したフリーの演技に悔しさが募った。「金メダルにふさわしいスケーターになる」と誓い、「平昌(ピョンチャン)でも金」と公言して自らを鼓舞してきた。何度も壁にぶつかり、「辞めたい」と追い込まれたが、「自分自身を超えたい」と進化を目指し、世界歴代最高得点を更新し続け、「絶対王者」と呼ばれた。

 五輪が、約4か月ぶりの復帰戦になる見込みだ。最大の試練にも、下を向く暇はない。磨いてきた「王者」の滑りを披露するために、強い気持ちで突き進むだけだ。(永井順子)

 

 ◇はにゅう・ゆづる 1994年生まれ。仙台市出身。2014、17年世界選手権金メダル。13~16年グランプリ(GP)ファイナル4連覇。12~15年全日本選手権4連覇。SP、フリー、合計のすべてで世界歴代最高得点をマークしている。1メートル72、57キロ。

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2018年1月24日15:10 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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