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[平昌へ ライバルたち]急成長 3度目の挑戦…スコット・ジェームズ(2018年1月18日)

◇スノーボード男子ハーフパイプ スコット・ジェームズ 23(豪)

  • W杯で演技するスコット・ジェームズ(米コロラド州カッパーマウンテンで、2017年12月)=若杉和希撮影
    W杯で演技するスコット・ジェームズ(米コロラド州カッパーマウンテンで、2017年12月)=若杉和希撮影

 平昌(ピョンチャン)五輪のメダル有力候補だ。1メートル88の長身から多彩な技を繰り出し、スノーボードが盛んな米国で今や最も名前を知られている豪州のアスリートとも言われる。甘いマスクもスター性十分だ。

 平昌では、2006年トリノ、10年バンクーバー五輪を連覇し、今月のワールドカップ(W杯)で満点の100・00点をたたき出したショーン・ホワイト(31)(米)や14年ソチ五輪銀メダリストの平野歩夢(19)(木下グループ)との金メダル争いが予想される。成長著しい戸塚優斗(16)(チームヨネックス)にとっても、越えなくてはならない大きな壁となる。

 3歳の時、長さ80センチのおもちゃのボードを父親に10ドル(約1100円)で買ってもらい、スノーボード人生がスタートした。08~09年シーズンにW杯デビュー。チームメートの故障に伴い、15歳でバンクーバー五輪豪州代表に入った。

 だが、成績はなかなかついてこなかった。バンクーバーでは、当時は赤毛の長髪で「空飛ぶトマト」と呼ばれたホワイトが華々しく優勝を飾ったのに対し、21位にとどまった。翌シーズンからはスロープスタイルやビッグエアにも挑戦したものの、ソチではハーフパイプで21位、スロープスタイルで16位に終わった。

 それから再びハーフパイプに絞って世界を転戦し、昨季、大ブレイクを遂げた。

 強豪が集う昨年1月の賞金大会「ウィンターXゲームズ」を初制覇。その勢いのまま、テスト大会を兼ねて平昌の五輪会場で行われた翌2月のW杯で、決勝3回目に96・00点をマークし、95・00点のホワイトを逆転して初優勝を果たした。さらに3月のスペインでの世界選手権で2連覇を達成した。

  • 順調な仕上がりに表情も明るいジェームズ=田中潤撮影
    順調な仕上がりに表情も明るいジェームズ=田中潤撮影

 「豪州ではウィンタースポーツはあまり放送されていないから、重圧を背負うこともない。五輪という巨大な舞台が楽しみだし、ハーフパイプを支配するスノーボーダーになりたいと思っているよ」

 3度目の五輪で、その名を世界にとどろかせることはできるだろうか。(田中潤)

 1994年生まれ。今季のW杯は2位が最高。スロープスタイルでW杯に出場したのは2014年1月が最後で、最高は9位。

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2018年1月25日11:14 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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