宇宙と未来 夢語り合う

「銀河連邦」ワールドサミット

  • 基調講演で自身の経験について話す山崎さん
    基調講演で自身の経験について話す山崎さん

 子どもたちが、宇宙うちゅうとその未来みらいについて話し合う「銀河連邦ぎんがれんぽうこどもワールドサミット」が8月6日、神奈川かながわ相模原さがみはら市で開かれました。宇宙飛行士ひこうし山崎直子やまざきなおこさんの基調講演きちょうこうえんなどを通じ、私たちも宇宙の未来に思いをはせました。

「地球と結ぶエレベーター」「もし宇宙人がいたら」

 もよおしは、銀河連邦の「建国けんこく30周年しゅうねん」を記念きねんするものです。銀河連邦は、宇宙航空こうくう研究開発機構きこうJAXAジャクサ)の研究施設しせつがある自治体じちたいが1987年に結成けっせいしました。同市のほか、北海道大樹町たいきちょう、岩手県大船渡おおふなと市、鹿児島かごしま肝付町きもつきちょうなど、現在げんざい7市町がメンバーとなっています。ユーモアをめておたがいを「共和国きょうわこく」とび合い、「留学りゅうがく」などの交流事業をつづけてきました。

 サミットには、7市町の小学5年生やく40人のほか、カナダ、中国、フランスりょうギアナ、ウクライナからまねいた10~15さいの子らもくわわり、計55人が参加さんか一緒いっしょ寝泊ねとまりしてグループディスカッションを行い、宇宙開発の未来などについての発表にのぞみました。

 サミットではまず、山崎さんが講演し、子どものころ住んでいた北海道の星空の美しさから宇宙に興味きょうみを持ったこと、最初さいしょは宇宙飛行士をささえるがわのエンジニアになったこと、などについて話しました。また、宇宙飛行士になるために経験けいけんした訓練くんれん数々かずかずについて教えてくれました。「宇宙から地球に帰還きかんするさいに不時着したという想定で、極寒ごっかんの草原で3日間救助きゅうじょを待つ」訓練や、「ロッキー山脈さんみゃくで、100キロはなれたゴールに、毎日リーダーを変えながら歩いてたどり着く」訓練、「宇宙では歯医者さんがいないので、虫歯を自分で方法ほうほうを教えられた」などのお話に、会場からおどろきの声が上がりました。

 また、「訓練の7わりは、自分のためでなく、他の人をサポートするためのもの」「宇宙という危険きけんな場所では、個人こじん能力のうりょくはもちろん、メンバーと協力きょうりょくしながらミッションや事件に対応たいおうする力が必要ひつよう」など、人と関わることの大切さを強調していました。

 講演の後は、子どもたちの発表です。「宇宙と地球を行き来するスペースエレベーターを作る」など、夢いっぱいの提案ていあんが行われ、山崎さんが一つ一つていねいにコメントしていました。

 「もし宇宙人がいたら」というテーマで話し合ったグループの発表で、ウクライナの少年が「あらゆることに対応する準備じゅんびをしたうえで、コミュニケーションを取る」と、慎重しんちょうな考えを披露ひろうしたのが印象的いんしょうてきでした。

 最後に、カナダと日本の代表の2人が「未来へのメッセージ」と題して「人間と科学技術ぎじゅつの力を合わせ、よりよい世界を作っていく」などとする大会の提言ていげんを発表、加山俊夫かやまとしお・相模原市長にたくしました。代表2人のうち、カナダ・トロントの中学生、ジュリエット・ペリーさん(13)はサミット後に、「地球と宇宙の未来について自分の考えを発表し、世界の仲間なかまに聞いてもらえる、すばらしい機会きかいだった」とふり返りました。また、地元・相模原の小学5年生、金子麟太郎かねこりんたろうさん(11)は、「自分の考えを発表する良い勉強になった。この経験は、この後もきっと役に立つと思う」と話していました。ここで交流した子どもたちが、やがて宇宙で協力きょうりょくし合う日が来るかもしれません。(中2・遠田剛志えんたつよし安田花やすだはな、中1・時田莉瑚ときたりこ橋本玄太郎はしもとげんたろう記者)