生きものになりきり 動き体験

 迫力はくりょくある写真やイラストと映像えいぞうDVDで人気の「動く図鑑ずかんMOVE」(講談社こうだんしゃ)。その世界を、様々さまざまな動物になりきって体験たいけんできる企画展きかくてん「MOVE 生きものになれる展」が、東京都江東こうとう区の日本科学未来みらい館で開かれています。

おなかで滑るペンギン/水の上走るバシリスク

 「MOVE」は2011年から刊行かんこうされ、「動物」「植物」「鉄道」「人体のふしぎ」「恐竜きょうりゅう」「古代文明のふしぎ」など現在げんざい18さつ。発行部数はシリーズ累計るいけいで約270万部に上ります。一般的いっぱんてきな図鑑のように掲載けいさいするものをならべるのではなく、大きな絵や写真を大胆だいたんに使っているのが特徴とくちょうで、編集長へんしゅうちょう森定泉もりさだいずみさん(49)は「子供こども好奇心こうきしん興味きょうみを持ってもらうのがMOVEの基本理念きほんりねん」と話します。

 今回の「生きものになれる展」は、「図鑑の写真やDVDで情報じょうほうを受け取るだけでなく、その次の体験として自分たちが動物になってみることで動物の生き方を想像そうぞうしてほしい」と、3年近く前から構想こうそうをあたためていたそうです。

 会場には大きく分けて四つの体験エリアがあります。爬虫類はちゅうるいのバシリスクになって水の上を走れる「ワンダー・ジャングル」、ペンギンになって氷のようにツルツルの坂をおなかですべりる「サバイバル・オーシャン」、ライオンになってシマウマに見つからないように近づく「ミラクル・サバンナ」、ダンゴムシになって丸まり、外からの刺激しげきを感じてみる「スモール・ガーデン」です。

 バシリスク体験では、水の上のシートが透明とうめいで、その上に乗るのがはじめはこわい感じがしました。走ってみると、思ったよりしずんで足をあげるのが一苦労ひとくろう。速く走るとれが安定して沈まないことに気付きづきました。バシリスクは1秒に20歩も進むそうで、いかに速く走るのかを実感しました。

 ダンゴムシになるには、ウレタンと合皮でできたよろいを着ます。丸まると外からつつかれてもびくともせず、意外に頑丈がんじょうだと感じました。ライオンになるのも、草陰くさかげかくれてシマウマのそばのボタンをすゲーム形式でしたが、獲物えものつかまえようとするライオンの気持ちが分かるような気がしました。

 このほか、ヤモリの吸盤きゅうばんをヒントに開発され実用化されているテープなどを展示しているコーナーや、スカンクのおならやライオンのふんのにおいをかぐことができるコーナーなどがありました。スカンクのおならは、臭いの感じ方が人によってちがうのも面白かったです。

 森定さんは、今回一番こだわったのは「来場者におどろいてもらうこと」だと言います。驚きこそが、興味につながると考えたからです。実際じっさいに体験してみると、想像していたのとは違うことも多くあり、生き物がどのように生きているかを実感することができました。図鑑で見るのとはまた違った形で、生き物の多様性たようせい関心かんしんを持ち、学ぶきっかけになるのではないかと思いました。

 企画展は、来年4月8日まで開催かいさいされています。

(高2・青柳孝信あおやぎたかのぶ、高1・益子百花ますこももか筒井菜々歩つついななほ、中2・浦田凜うらたりん、小6・水谷卓郎みずたにたくろう記者、撮影さつえい飯島啓太いいじまけいた