経済

「キットカット大国」日本、輸出に乗り出す

読売新聞専門委員 東一眞
  • 韓国に輸出する「キットカット ミニ」の3製品。左から、通常版、「オトナの甘さ」、「オトナの甘さ 抹茶」
    韓国に輸出する「キットカット ミニ」の3製品。左から、通常版、「オトナの甘さ」、「オトナの甘さ 抹茶」

 ネスレ日本は、今月から、日本で製造したキットカットを韓国で販売する。ネスレはスイスに本社を置く国際的な食品メーカーで、世界189の国・地域で製品を販売している。もちろん韓国でも事業を行っており、ドイツから輸入したキットカットがすでに売られている。なぜ、今、日本からキットカットを輸出するのだろうか。

 それは、日本で作った「和風味」のキットカットが、韓国だけでなく世界的に好評だからだ。ネスレ日本では2004年から「宇治抹茶」味など和風キットカットを販売し、08年からは「信州りんご」「あずきサンド」「わさび」などのご当地シリーズ、10年には甘さを控えた「オトナの甘さ」シリーズを売り出した。

 「現在販売しているのは30種類以上のフレーバーがあります。累計300種類以上のフレーバーの製品を発売しました」(ネスレ日本広報)という。もちろん、これはネスレ日本が単独でやっている事業で、他国のネスレではミント味やオレンジ味など数種類のキットカットを製造販売している国はあるが、日本ほど豊富に味をそろえた国はない。日本におけるキットカットの消費量はイギリスに次いで世界2位といい、日本は生産面でも消費面でも「キットカット大国」なのだ。

 和風キットカットは、異国趣味も手伝ってか、日本人以上に外国人に大受けだ。ユーチューブで「KITKAT Japan」と入れて検索してみよう。すると外国人が日本製の「わさび味」や「日本酒味」などのキットカットを試食して「ウワーオ」などと声を上げている動画がたくさん出てくる。ネスレ日本のホームページには、「Discover Japanese KITKAT!」という外国人向けの日本のキットカット紹介ページもある。

  • 和風キットカットを紹介する外国人向けのページ
    和風キットカットを紹介する外国人向けのページ

 和風キットカットは、訪日した外国人観光客が買うお土産の定番商品としても定着している。ネスレ日本は、2014年1月に世界初となるキットカットの専門店「キットカットショコラトリー」を東京・池袋にオープンした。現在ではすでに全国に8店舗あるが、訪日観光客のひそかな観光名所になっている。

 ネスレ日本が、韓国に輸出するのは、「キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」など3種類。初の本格的なキットカットの輸出で、茨城県稲敷市にある霞ヶ浦工場で生産したものを韓国で袋詰めにするという。特に抹茶味は韓国からの訪日観光客に人気だそうで、「訪日客が帰国後も食べ続けてもらいたい」(ネスレ日本広報)という。

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